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米国下院の公聴会(大紀元)

米国下院と欧州議会で、中国の民主・人権問題を問う

 【大紀元日本10月3日】中共の政権樹立60周年直前、米国下院と欧州議会でそれぞれ、中国の民主・人権状況についての会議が開かれた。ベテラン議員や中国問題の専門家、弾圧を受けている各団体の代表などが参加し、証言陳述が行われた。

 米国下院ラントス人権委員会による9月29日の公聴会では、中国問題の専門家、民主活動家、米国商務省や移民局の幹部などが証言を陳述した。

 ラントス人権委員会の主席であるウルフ下院議員は、米国国務省による2008年の人権報告書を引用し、中国の人権記録が悪化する傾向にあることを指摘した。拷問の実行、文化人と宗教への弾圧、強制労働の制度、インターネット監視などの分野を実例としてあげた。

 
公聴会で証言するウルフ議員(右)とクリス・スミス議員(大紀元)

ニュージャージー州のクリス・スミス下院議員(共和党)は、チベット、ウイグル、法輪功などの特定グループへの弾圧問題を挙げた。

 「民主闘士」と称され、中国民主化運動のシンボル的存在である魏京生氏(米国在住)も公聴会に出席した。中国当局の民主・人権弾圧を批判するため、延べ18年間監禁されていた同氏は、米国政府に対し、中国の労働者層と民間団体の人権状況に関心を示すよう呼びかけた。弾圧の実例として法輪功を挙げた。「法輪功だけでなく、すべての非政府系の宗教・信仰団体が弾圧の対象であり、中共政権は、信仰を放棄させるために様々な拷問を駆使している」と証言した。

 
米国下院ラントス人権委員会の公聴会で証言する魏京生氏(大紀元)

中国国内の陳情者の声を代弁する民主団体「中国冤民大同盟」の代表・瀋婷氏は、次のように語った。「中共が中国の国家政権を強奪して60年が経過した。前半の30年間、国民は飢餓に苦しみ、闘争と恐怖の中で生きていた。後半の30年間は、中共の常套手段で国民と世界を騙し、表面上の経済の繁栄と国家権力を利用して、悲劇の真相を隠ぺいしている。この60年間、中共の独裁政権は中華民族に、災難と暴力だけをもたらしてきた」。

 公聴会主催者によると、上記4人の証言はヒラリー・クリントン国務長官、米国駐中国大使、米国商務省長官に送られる。

 一方、欧州議会では9月30日、ベルギーのブリュッセルで、中国の人権問題を考える会議が催された。160人以上が出席する中、ベテランの欧州議員4人、およびフロンティアなき人権(HRWF:Human Rights Without Frontiers)、チベット、ウルグアイ、法輪功の代表者がパネリストとして、中共政権の弾圧問題について異なる角度から証言した。

 
会議のホスト役を務めたエドワード・マクミラン・スコット欧州議会副議長(大紀元)

ブリュッセルの欧州議会での国際会議(大紀元)

エドワード・マクミラン・スコット(Edward McMillan-Scott)欧州議会副議長がホスト役を務め、基調演説で、会議の趣旨は「中共政権樹立60周年の際、中国における人権、民主化、宗教の自由について検討するため」と強調した。スコット副議長は中国当局による法輪功学習者への集団弾圧の深刻性を指摘、監禁中の学習者が臓器を摘出されて売買されている組織ぐるみの犯罪を非難した。

 フロンティアなき人権のパオロ・バルスベシ(Paolo Barsbesi)氏は、中国内での人権水準を上げていく上で、欧州議会およびEUが果たせる役割について語り、北京五輪前、天安門事件の記念日前、そして政権樹立60周年を前にして、人権侵害がさらに悪化している事実を指摘した。

 ダライラマのEU代表として、タシ・ワンディ(Tashi Wangdi)氏は、チベットと中国政府との話合いの道が開かれるよう、欧州議会に期待すると述べ、「20年間、中共政権の扉をたたいてきたが、応答がない。国際社会に支援を求めるしかない」と実情を説明した。

 世界ウイグル会議(World Uighur Congress)のドルクン・エイサ(Dolkun Isa)事務局長は、中国にいるウイグル人を代表して証言した。「7月5日の暴動以来、電話回線が切断され、情報の自由、発言の自由が否定されている。漢民族も同様に自由な報道が得られない状態だ。中国の経済発展は政治の自由化をもたらすと考えられていたが、欧州諸国は中国との経済関係を損なわないように、中国に対して強く進言できない。欧州議会とECは、中国に圧力をかける責任を担っている」と期待を表した。

 ドイツ在住の法輪功学習者であり、欧州の法輪功を代表する吴曼杨(ン・マンヤン)氏は、1999年までは約1億人が心身を養う中国伝統の修錬法である法輪功に親しんできたが、中共政権の大規模な迫害により、学習者に留まらず、家族、友人、同僚が大きな犠牲を払ってきたことを説明した。「中共政権は完全な権力を掌握するため、手段を選ばない。「完全な権力」とは、経済、文化、精神性にも及ぶ権力で、そのためには笑顔をばらまくことから殺戮まで平気で行う。最初に政治権力を掌握し、文化大革命の10年間は中国伝来の文化の破壊を試みた。30年後、経済面での権力が衰えたため、経済改革を通して経済の完全な掌握をはかった。さらに精神面での権力を掌握するため、1949年以来、精神性を求めるグループが常に迫害に遭ってきた」という。

 また、欧州人民党のドイツ議員でチベットチームの責任者トマス・マン議員、緑の党で欧州議会中国代表団のエバ・リヒテンバーガー議員、中国問題の専門家で欧州議会のリベラル・グループ前リーダー、グラハム・ワトソン議員もそれぞれ、チベット、ウイグル、人権活動家への弾圧について証言した。

 (09/10/03 09:28)  





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