東大中国人留学生学友会、「神韻芸術祭」公演の妨害メール

【大紀元日本1月20日】中国伝統文化を表現した舞台「神韻芸術祭」の世界ツアーがいよいよ来月、日本にやってくる。今年1月に米国で始まったツアーには、すでに各界から賞賛の声が寄せられ、今回の日本公演も注目を集めている。一方、東京大学の「中国留学生学友会」から学友宛のメーリングリストに、同公演を宣伝・観賞しないようにと通達するメールが流れている。当芸術祭は、中国共産党が敵視している「新唐人」が主催であり、弊社・大紀元も共催として名を連ねていることから、学友会が中国大使館に操縦され、妨害メールを流しているとみられている。

東京大学理学系研究科卒業生の張業文さんは、公演は「下心がある」ので、中国人留学生たちは同様の活動に参加せず、宣伝しないこと、そして「公演の真相を周囲の友人たちにも伝えよう」という学友会のメールを元東大生の友人から転送してもらった。

張さんによると、中国留学生学友会は中国大使館から金銭的な援助を受けており、中共幹部と裏で強い繋がりがあるという。「今回のメールの背後には、中国大使館の存在があることは明らかだ。留学生たちは学術分野における貢献を目指しているのに、中国共産党政府は彼らを国外における政治宣伝の道具として利用している。学友会は、大使館から金銭を受け取ってコントロールされているのだ」

東大の農学博士課程卒業生で、東京在住の張玉福さんは、「中共は独裁政権を維持するために、人性と道徳を重んじる中国の伝統文化を心底憎んでいる。美しいものであればあるほど、破壊しようとする。悲しいことに、自由世界に身を置く東大の中国人留学生学友会のメンバーも、伝統文化を破壊する助役になろうとしている。今回のメールが、学友会全体の決定でないことを願う」とコメントした。

大紀元の記者はこの件について、同学友会に取材を申し込んだが、対応した学友会のメンバーは答えを避け、コメントをしなかった。

また、同学友会のリーダーを務めていた中国人留学生は、他人の指図を受けずに、自分で善悪を判断すると述べた。

東京大学の留学生を主管する部署の責任者は、留学生の内部状況を詳しく把握していないと説明している。同責任者は、中国大使館が各大学の中国人留学生をコントロールし、情報収集や、政治宣伝の手先として利用していることを告げられると、驚きの表情を見せた。そして、詳細な状況を調べ、この問題を会議の場で提出すると答えた。

日本在住の中国民主活動家・夏一凡氏は、「中国共産党はまたもや愚かなことをやった」とコメントをし、情報が自由に伝達される民主国家において、このようなやり方はかえって人々の興味を引き、同公演への関心を呼び寄せるにほかならないと語った。

中国問題の専門家・張傑連氏は、中共当局のやり方は、自ら恥をさらし、神韻芸術祭の宣伝に助力するほか、大した功を奏せないと述べた。

日本だけでなく、これまでにも米国や、オーストラリアなどで中国大使館による華人社会への干渉、中共にとって都合の悪い団体への妨害活動が頻繁に証言されている。

米国ドレクセル大学商学部の謝田博士は去年6月、「従来から中国大使館は、金銭を供与し、留学生組織(連誼会や連合会、文化クラブ)を操縦してきた。そのやり方はますます巧妙化している」と証言し、一部の学生リーダーは、スパイに「昇格」しているという。謝田博士は、米国インディアナ州パーデュ大学(Purdue University)中国人学生会の副会長、米国中西部学生・学者自治連合会の初代執行主席を歴任している(関連報道:http://jp.epochtimes.com/jp/2007/06/html/d63494.html)。

一方、米国では、中国在外公館が各議員に対し、神韻芸術祭に反対する書簡を送っていたことも明らかになっている。米ニューヨーク州議員マイケル・ベンジャミン氏(Michael Benjamin)は去年12月、ブロードウエイで上演していた同公演に参加せず、支持しないことを要求する手紙を中国領事館から受け取り、それを公開した。手紙には、同公演が「米中関係」に悪影響を与えるだろうと書かれており、同公演と新唐人を誹謗中傷する内容だったという。

(関連報道http://jp.epochtimes.com/jp/2007/12/html/d76799.html)。

(記者・任子慧、翻訳/編集・叶子)