ー孔子の教訓ー

【大紀元日本7月22日】孔子が諸国を巡遊していた時のことである。彼らは陳国と蔡国へ行く途中、食料が底をつき7日間も食事にありつけなかった。孔子は空腹をなだめようと昼寝をした。

それを見た弟子の顔回は、托鉢してきた米で飯を炊いた。まもなくして米が炊き上がった。孔子は、顔回が鍋の中から一口食べたところを目にしてしまった。

孔子はそれを見て何かを考えたが、何も言わずに見なかったふりをした。

ご飯の用意ができ、顔回はそれを持って師の所にやってきた。孔子は席から立ち上がると、「今日、夢で父上を見た。このご飯が汚れていないなら、これを父上に供えたい」と言った。

それを聞いて、顔回は言った。「先生、それはいけません。先ほど石炭の灰が鍋の中に入ってしまったので、捨てるのは惜しいと思い、私がそれを食べてしまいました。ですから、このご飯は汚れているのです」

孔子は感嘆した。「私は自分の目を信頼していたが、実は完全に信頼できるものではない。私は心に頼っていたが、心も完全に頼るには足りない。弟子たちよ、人を知り、理解することは本当に容易ではないということを覚えておきなさい」

『吕氏春秋•任数』より

孔子の教訓はとても意味深いものです。私たちは普段、目、耳、口、鼻などで得た情報を元に物事を判断しがちですが、時には間違っていることもあるからです。

 (翻訳編集・柳小明)