ウクライナ侵攻から見る台湾有事のリスク…日本と台湾はなにを学び、どう対策すべきか
「防衛力の裏打ちのない外交努力と対話は無力だ」。週末行われた台湾をテーマとする都内の講演会で、東京外国語大学の小笠原欣幸教授は述べた。ウクライナ侵攻の教訓から、国際政治はリアリズムであることが示され、台湾侵攻の抑止には軍事力が不可欠であると論じた。市民の国防意識が重要であり、「抵抗しても無駄」のような言論は権威主義的国家を利する無責任なものだと指摘した。
いっぽう、戦場が変化に富むものであるのと同様に、国家間の地政学的要素は千篇一律なものではない。台湾有事は日本の安全保障と直接的に関わりを持ち、サプライチェーンが寸断されれば存立の危機に直面する。日本と台湾はウクライナ侵攻の教訓からなにを学び、どう対策すべきか。小笠原氏は、想定されるシナリオと、リスクが高まる時期についても論じた。
ロシア軍は圧倒的な戦力を投入し、大規模な演習まで行ったが、短期決戦の計画は頓挫し「泥沼」にはまった。ウクライナ軍のジャベリン対戦車ミサイルはロシア軍の戦車を次々と破壊し、スティンガー対空ミサイルは軍用機を撃ち落とした。空爆を行っても、制空権を確保し相手部隊を無力化することは困難だと明らかになった。たとえ侵攻国が目的を達成しても甚大な損害を被り、軍事的に弱い側の非対称戦が有効であることが示されたと小笠原氏は指摘した。
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