高市総理大臣は19日の記者会見で、来る1月23日に衆議院を解散する決断を下したことを発表した。総理はこの解散を、厳しさを増す国際情勢の中で「力強い外交・安全保障」を展開するために、国民の信を問う機会と位置づけている。
今回の方針表明で強く意識されているのは、中国の動向である。総理は、中国軍による台湾周辺での軍事演習や、サプライチェーン上の物資管理を通じた他国への経済的威圧の動きを具体的に挙げ、国際情勢の厳しさが増しているとの認識を示した。これに対抗するため、提唱から10年を迎える「自由で開かれたインド太平洋」構想を進化させ、日米同盟を基軸としつつ、日米比、日米豪、さらにはグローバルサウスとの連携強化を進める方針である。

安全保障政策においては、「戦略三文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)」を前倒しで改定するという踏み込んだ方針を打ち出した。これはロシアによるウクライナ侵略を教訓に、無人機の大量運用や長期戦への備えといった「新しい戦い方」への対応が急務であり、2022年の策定時とは前提条件が大きく変化しているためである。
総理は「自らの国を、自らの手で守る。その覚悟のない国を、誰も助けてはくれません」と述べ、「現実的で強靱な安全保障政策」への転換を宣言した。
また、こうした外交・防衛力を支える基盤として、インテリジェンス(情報)機能の強化も重要課題に挙げられた。正確な判断を行うための国家的な情報分析能力を高めるべく、「国家情報局」の設置、「対日外国投資委員会」の創設、そしてスパイ防止関連法の制定を急ぐ意向を示している。
高市総理は、情報力がなければ外交・防衛・経済・技術力も強くならないと指摘し、これらの政策実行には国民の支持が不可欠であるとして、選挙戦を通じ理解を求めていく構えである。
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