中国のアモイ市と台湾の金門島の間の南シナ海の海域で、台湾の金門上空から見た貨物船=2021年02月02日(An Rong Xu/Getty Images)

習近平のジョークとビスマルク戦略

習近平は台湾とアメリカの接近を許さないから人民解放軍の軍事演習で恫喝した。人民解放軍の軍事演習は3日間続き台湾を包囲する動きで習近平の意志を伝えた。さらに習近平は人民解放軍海軍に対して実戦を想定した訓練を強化するように発言。習近平はアジアの安定を無視した発言を隠さない。

 

中国は台湾周辺での軍事演習が終わるとジョークを披露した。“5000年に及ぶ中華文明は常に平和と協調を希求し、その精神は中華民族の精神に深く根ざしている”とコメントしているが、国際社会では国家体制が変わると過去の国家体制とは別物として扱われる。実際に今の中国の建国は1949年になっているので過去の5000年の歴史は含まれないのが現実。

簡単に言えば今の中国による歴史の乗っ取りだからジョークに該当する。だがこれだけでは終わらず強烈なジョークも用意されていた。“習近平は「中国は平和的発展の道を堅持する」「中国が覇権を求めることは永遠にない」と強調している。中国は平和的発展の道を堅持することを憲法に明記しており、確固たる決意を示している”としているが、実際は人民解放軍の軍事強化と軍事演習で覇権拡大を続けている。中国は日本の領土である尖閣諸島の主権まで主張しており、さらに人民解放軍海軍に戦争を前提とした訓練強化を訓示しているので真逆のことを言っている。

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