漢方医学によると、肝臓と腎臓は同じ起源を持ち、 患者の肝と腎を整えることで、うつ病の緩和にも効果があるといいます。(KiRi / PIXTA)

抗うつ薬では改善しないうつ病に漢方が効果的だった(2)

(続き)

漢方医学によると、腎臓と肝臓は生理的にも病理学的にも密接に関係しており、患者の肝経と腎経を整えることで、うつ病の緩和にも効果があります。

台湾の承恩漢方医院の朱恩立院長は、うつ病患者の肝経の停滞が比較的軽度であれば、肝経絡の滞りを解消するだけでよいと指摘しています。しかし患者が高齢で腎経のエネルギーが弱い場合は、腎臓を温める薬を用いて腎経のエネルギーの循環をよくする必要があります。そうすれば肝経の滞りが整い、うつ状態が改善され、体の不調も和らぎます。

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