有害粉ミルク被害者家族ブログ、中国当局全面的に閉鎖

【大紀元日本1月29日】有害物質メラミン含有粉ミルク事件の被害者家族が立ち上げたインスタントメッセンジャー(IM、テンセントQQ)のチャットブログは1月22日夜、中国当局に完全閉鎖された。22日までの1週間で、結石に罹った乳幼児被害者家族が互いに情報交換に使用している27のチャット・ブログのすべてが閉鎖された。これに対して、北京在住する一部の被害者家族は、23日に北京の複数関係部門へ請願書を提出した。ラジオ自由アジア(RFA)が伝えた。

1月22日、大陸ネット監査局は結石に罹った乳幼児被害者家族が立ち上げた22のチャット・ブログを閉鎖し、当日の夜に「結石権利主張連盟」の主な担当者が運営する最後の5つをも閉鎖した。被害者家族たちが数ヶ月かけてようやく立ち上げたネット上の交流の場は徹底的に破壊された。

情報筋によると、被害者家族はチャット内容の中に「張茜(ツァン・チェン)」と名乗った者から、21日夜に不審なメッセージがアップされた。その内容とは、「当直組、三鹿石家荘をしっかりと跡をつけなさい。三鹿に関連する情報があったら、即報告せよ」というもの。これに対し、驚いた被害者家族たちは22日に「張茜」を含む複数の不審人物をチャット・ブログから削除した。しかし、そのすぐ後、すべてのチャット・ブログが閉鎖された。ある匿名被害者家族は、「チャット記録の中に、張茜という名のスパイを発見した。そして、その日の夜にチャット・ブログが閉鎖された。夕食前までには何の問題もなかった」と語った。

一方、Skypeを利用している被害者家族たちのグループのチャット機能も閉鎖された。

被害者家族たちのチャット・ブログが閉鎖されたことは、結石に罹った数千人の被害者がネット上の情報交換手段を失った意味をする。1週間前に、当局は22のチャット・ブログを閉鎖したことについて、「結石権利主張連盟」責任者・趙連海さんは、北京公安に抗議した。

趙さんは公安関係者に対して治療研究を行い根本的な解決法を求めた。事件発生してから4か月が過ぎて、被害者家族のために奔走する趙さんは取材に対して、家族たちがこれまでに行ってきたことはすべて法律範囲内での行動だとし、当局が被害者家族へ制御を強化したことに対して痛恨の意を表し、恥知らず政府がまさに国家と人民に災いをもたらしたと訴えた。

趙さんは被害者家族の代表らと共に1月23日午前、衛生部の信訪弁(民衆が陳情を受付ける場所)へ請願書を提出した。代表の蒋さんは、「衛生部の信訪弁、中国乳業協会に対して、われわれは賠償案を拒否する書簡および7カ条の要求を提出した。これからは国家信訪弁に向かう」と語った。

中国当局は権利主張する被害者家族に対して制圧してきたが、次はどんな新しい手段でさらに制圧するのか、各界が強い関心を寄せている。

(翻訳編集・余靜)