抗議者制圧を目的としたものと思われる「中国警察の訓練動画」。(ツイッターアカウント「李老师不是你老师」による配信動画のスクリーンショット)

中国警察の「奇妙な訓練」がネットで拡散 自身の恥を隠す「青い布」か

このごろ、抗議者制圧を目的としたものと思われる「中国警察の訓練動画」がツイッターなどで拡散され、注目を集めている。

動画の撮影日時は不明。動画は、抗議の意を表す「白い紙」を手に掲げた犯人役のターゲットを包囲し、身柄確保するまでのプロセスを映した内容になっている。

まず警察官が2人1組で「警察」と書かれた大きな青い布を持つ。そのような「目隠し布」を一枚ずつ連結していくことで、現場を外から見られないように、あるいは集まった野次馬にスマホで撮影されないようにするのが狙いであるのは明らかだ。

連結された数枚の青布が外されたときには、すでに「犯人」は身柄確保されていた。このマジックショーのような「奇妙な訓練」は、逮捕術の訓練というより、現場に「目隠し布」を張りめぐらす練習と言ったほうがよい。

中国国内の様子をリアルタイムに発信する著名なツイッターアカウント「李老师不是你老师(李先生はあなたの先生ではない)」は18日、この訓練動画に登場したものと同じ青布を使用した、本当の「実践動画」を配信した。

動画の中で、やはり警察は、同じ青布を使って「撮影されたくない現場」を覆っている。すると、布の後ろから一人の女性が、警官3人に「持ち上げられ、運ばれて」いった。

具体的な撮影日時はわからないが、同じ動画を投稿した別のツイッターユーザーによると、動画が撮られた場所は南京で、警察に「運ばれた」女性は建設工事が中断した未完成住宅の購入者だという。

日本でも、警察が事件現場をブルーシートなどで覆う場面を見かける。

しかし日本の場合、ブルーシートで現場を覆うことは、被害者の人権を守るために必要であるとともに、逮捕された犯人が現場検証に立ち会うときは「裁判前の容疑者」という扱いになるため、犯人の人権も考慮されてブルーシートで隠されるのだ。

もちろん、まだ流血が残っているような悲惨な事件現場を見せたくないという、社会や地域住民への思いやりもある。

しかし、中国ではまた違った事情のようだ。先述の「奇妙な訓練」の動画には、たくさんのコメントが寄せられた。

「恥を覆い隠す布だろう」「公正な法執行ならば、なぜ見せられない?」「いかにも中国特色に富んだやり方だ。見られるかどうかだけを気にしてる」

「なるほど(中国の)警察の重要任務は真相の隠蔽とネット拡散防止か」

「またしても、問題を解決するのではなく、問題を提起する人を解決するんだね」

コメント中にあった「中国特色」とは、昨今の中国共産党が提唱する「中国の特色ある社会主義」をもじったものである。

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