午後になると靴がきつく感じたり、デスクワークの一日が終わる頃に脚が重く感じたりすることはありませんか?もしそうなら、あなただけではありません。下肢のむくみはオフィスワーカーに非常に多く見られる症状ですが、良いニュースとして、それは改善可能です。たった6つの簡単なエクササイズで、脚の血流を促進し、不快感を和らげ、毎日続くその「夕方のむくみ」を予防することができます。
長時間座るとなぜ脚がむくむのか
長時間座り続けると血液やリンパ液の流れが滞り、体液が脚や足首にたまりやすくなります。これは「むくみ」と呼ばれる状態で、締めつけ感や痛み、重だるさなどを伴うことが多いです。
中医学の観点では、むくみの原因は単なる運動不足による血流低下だけではなく、「腎」と「脾」の機能のバランスの乱れとも深く関係しています。中医学では「腎は水をつかさどる」とされ、体内の水分代謝を調整する役割があります。また「脾は運化をつかさどる」とされ、これは消化系全体のことを指し、栄養や水分を適切に分解・分配する働きのことです。腎の機能が低下したり、脾のエネルギーが弱まったりすると、体内の水分がうまく処理されず、脚に滞ってむくみの原因となります。
さらに、食生活も重要な要素です。塩分の多い食事、辛いものや脂っこいものは水分の滞留を悪化させ、代謝を低下させます。もしむくみが慢性的な悩みであれば、塩分を控えめにし、夜は軽めの食事を心がけると良いでしょう。
むくみを和らげる6つのエクササイズ
仕事が終わったあとに脚や足のむくみを感じたら、これから紹介する6つの実践的で簡単なエクササイズを試してみてください。下肢の血行が促進され、むくみが軽減し、脚が軽く爽快に感じられるようになります。
エクササイズ①:つま先立ち
つま先立ちは、脚全体に血液を送り出す簡単な方法です。足首やふくらはぎの筋肉を鍛えつつ、血液の戻りを促進します。座った状態でも立った状態でも行うことができます。
座って行う場合
ステップ1:椅子に座り、脚を軽く開いてつま先を床につけたまま、かかとを浮かせます。
ステップ2:かかとを持ち上げ、つま先は床につけたままにします。
立って行う場合
ステップ1:背筋を伸ばして立ち、足を肩幅に開きます。お尻と体幹を軽く引き締め、お腹に力を入れて頭をまっすぐ保ちます。
ステップ2:重心を少し前に移動させながらかかとを持ち上げ、20秒キープします。
ステップ3:ゆっくりかかとを下ろします(体を後ろに反らさないよう注意してください)。
エクササイズ②:前方ランジ
ランジ(片脚を前に出してしゃがむ動き)は脚やお尻の筋肉を強化し、血液やリンパ液の循環を活性化します。動作の中で数秒筋肉を緊張させて維持することで、静脈血の戻りが良くなり、むくみや老廃物の蓄積が軽減されます。
左足前の場合
右足前の場合
ステップ1:背筋を伸ばして立ち、片足を後ろに大きく引いて、両膝が90度になるまでランジ姿勢になります(後ろ脚の太ももとすねも90度)。5秒キープ。
ステップ2:お尻に力を入れて立ち上がり、後ろ脚を前に戻します。片脚につき10回繰り返したら、反対側も同様に行います。
エクササイズ③:横方向ランジ(サイドランジ)
サイドランジはお尻の安定性と太もも外側の筋肉を鍛えます。
左ランジ
右サイドランジ
ステップ1:足を肩幅より広めに開いて立ちます。お尻を後ろに引きながら左側に体重をかけ、左膝を曲げて5秒キープ。
ステップ2:お尻に力を入れて元の姿勢に戻ります。左側を10回行ったら、右側も同様に繰り返します。
エクササイズ④:スクワット+つま先立ち
スクワットとつま先立ちを組み合わせることで、下肢の筋肉をさらに強化し、血流を促進します。
ステップ1:足を肩幅に開いて立ち、エクササイズ①のつま先立ちの姿勢になって5秒キープ。
ステップ2:上半身を45度前に倒しながら膝を曲げ、太ももが床と平行になるまでしゃがみます。その後、太ももとお尻に力を入れて立ち上がり、再びつま先立ちの姿勢に戻ります。これを10回繰り返します。
エクササイズ⑤:足首回し
足首を回すことでふくらはぎの筋肉が刺激され、静脈血の循環が改善し、足やふくらはぎのむくみが軽減されます。
ステップ1:仰向けに寝て、脚を壁や椅子に立てかけて持ち上げます。
ステップ2:両足首を時計回りに15秒、反時計回りに15秒回します。これを3回繰り返します。
エクササイズ⑥:足のフレックス&ポイント
足を「伸ばす(ポイント)」と「反らす(フレックス)」ことで、足やふくらはぎの筋肉が収縮・伸展し、血流が良くなり、むくみを和らげます。
ステップ1:仰向けに寝て、脚を壁や椅子に立てかけて持ち上げます。
ステップ2:つま先を下に向けて15秒キープ(ポイント)、次に上に向けて15秒キープ(フレックス)。これを3回繰り返します。
エクササイズを終えたら、足を温かいお湯に浸して、筋肉をさらにリラックスさせ、緊張を和らげます。
毎日のリセット習慣を脚に
脚のむくみは、仕事の一部である必要はありません。今回ご紹介した6つの簡単なエクササイズを毎晩の習慣に取り入れることで、不快感を軽減し、血行を改善し、体内の水分バランスを整えるサポートができます。温かい足湯や塩分控えめの軽い夕食と組み合わせれば、翌朝には脚が軽く、体も心もスッキリとした状態で新しい一日を迎えられるでしょう。
この記事で表明された見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
(翻訳編集 井田千景)
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