止まらぬ良心の囚人への拷問

話題となった中国収容所からのSOSレター 差出人は自由の身となり心境明かす

2017/03/07 17:00

 「この商品を購入した方へ、この手紙を世界人権団体に渡してください。中国共産党政権の迫害を受けている数千人は、永遠にあなたに感謝いたします…」。2012年10月、アメリカでハロウィングッズに隠された中国強制労働教養所の受刑者からのSOSレターが国際社会に衝撃をもたらし、話題になった。

 出所後も監視下に置かれていたが、2016年12月、中国を脱して渡米に成功。ハロウィングッズに助けをもとめる手紙を入れた孫毅(50)さんはこのほど、大紀元の取材に、当時の境遇を語った。

国営企業グループ企業のエリート

 孫毅さんは大学卒業後、1994年に国営大手・中国石油集団のグループ会社に入社。しかし、中国共産党政権が1999年から禁止する気功・法輪功をやめないとの理由で2001年9月に懲戒免職となり、以後16年間、拘禁と釈放が繰り返された。拘束を逃れるため、長年、全国各地を放浪したという。

 2008年2月~10年9月に、全国でも惨い拷問が行われていると知られる遼寧省「馬三家・強制労働教養所」に収監された際に、孫さんは受刑者の作った輸出用の商品に何通もの手紙を隠した。「ここの人々は土日も休めず毎日15時間以上の重労働を強いられ、日常的拷問を受けている。その大半は犯罪を犯していない法輪功愛好者だ」と訴え、国際社会による助けを求めるものだった。

 孫さんが釈放された2年後の2012年、米オレゴン州の女性は以前購入したハロウィングッズからそのうちの一通を発見し、コピーをフェイスブックに公開した。後にCNNが孫毅さんであることを突き止めて、匿名と顔モザイクを施したインタビューを放送した。 

 大紀元の取材のなかで、孫さんは自らが受けた拷問を、描いた画とともに説明した。

 色んな姿勢でベッドに縛りつけられる。一見それほど無理な体勢ではない。だが、十数時間、数日間、十数日間、場合によっては数十日間も同じ姿勢で動けないとどうなるのか。

拷問手法(図・孫毅さん)

 孫さんが最長8昼9夜この「大文字縛り」にされ、その間一睡もできなかったという。一瞬たりとも寝てしまうと、体重の重みで手錠が手首に食い込み、激痛で目が覚める。また両脚が象の足のように腫れて膿と血が滲み出る。「四肢が裂かれるような激痛で、その苦しみは言葉で到底表現できない。自殺したくてもできない、まさに生き地獄だ」と孫さんはいう。

 終わりのない苦痛で発狂する受刑者がよく頭をベッドの鉄柵に打つため、看守が後頭部にクッションがわりのタオルを敷いた。それは「死にたくても死なせない」ということであり親切心からではない。

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