S&Pグローバル、中国不動産大手万達を「ジャンク級」に格下げ

2017年10月01日 15時00分

 世界格付け大手のS&P・グローバル・レーティング(以下、S&P)は9月28日、中国不動産大手万達商業地産股份有限公司(以下、万達商業)の長期格付けを、これまでの「BBBマイナス」から「BB」に引き下げ、ジャンク級と認定した。また今後の見通しを「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」から「ネガティブ」に引き下げた。 

 S&Pは格下げの理由について、万達商業と親会社である中国複合企業大手の大連万達集団(ワンダ・グループ)の将来性と資金調達面に不確実性があると挙げた。

 また、万達集団が7月にホテルやテーマパーク事業の大半を売却したことに関して、短期的に流動性のひっ迫回避と債務返済に有利だとしたが、今後長期的な債務削減計画が未だに不明瞭だと、S&Pが指摘した。

 S&Pは7月中旬に、万達集団の資産売却を受けて、万達商業の長期格付を「BBB」から1段階引き下げ、「BBBマイナス」にし、今後同社不動産事業の収益低迷と成長鈍化を懸念した。

 万達商業は2014年12月23日に、株式公開買い付け(TOB)で香港証券取引所に上場したが、16年9月27日に上場廃止を発表した。

 万達集団創業者で会長の王健林氏は現在、18年8月31日までに万達商業の中国国内人民元建てA株式市場への上場を目指している。

 しかし、S&Pは万達商業のA株式市場上場の見通しが「不透明だ」とし、「将来6~12カ月内上場ができなければ、同社の格付けをさらに引き下げる」との見解を示した。

 中国金融当局や政府系メディアは最近、海外企業の買収を加速してきた万達集団への批判が続いた。背景には、当局が国内金融リスクの拡大と資本流出の深刻化への強い警戒感がある。当局は6月、万達集団を含む積極的に海外投資を行う大型企業に対して信用リスクを調査し始め、国有大手銀行にこれらの企業に融資しないよう通達した。

(翻訳編集・張哲)

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