メルケル独首相訪中、人権問題提起、北京政府を批判

2007年08月29日 09時22分
 【大紀元日本8月29日】中国を訪問したメルケル独首相は8月27日、温家宝・首相と会談し、昨年5月の初訪中に次いで、再び中国の人権および権利侵害などの敏感な問題を提起した。独メディアは、シュレーダー前首相に比べ、メルケル首相は中国に対して直言し遠慮のない態度が、米国を連想させるとし、北京政府にとって挑戦状を突きつけられたようだと報道した。

 ドイツ・テレビ2は、過去において欧州は、中国と良好な経済貿易関係を維持していれば良いとされ、中国も欧州からの批判を気にしなかった。しかし、昨年より欧州側は政策を変え、メルケル首相の断固たる態度により、中国は過去のようにいい加減な対処はゆるされず、なんらかの対応を示さなければ、双方の関係が維持できないと指摘した。

  ドイツのメルケル首相は26日に中国に入り、27日から、中国の胡錦濤・主席、全国人民代表大会委員長・呉邦国、温家宝・総理などと会談、人権や、スーダンのダルフール地区での虐殺問題、地球温暖化などの問題について、議論を交わした。

 今回の訪中は就任後2度目になる。

 メルケル首相は中国当局の指導者と会談後、ドイツ・テレビ2の取材に応じ、「来年の北京五輪開催まで、世界各国が中国の動向に注目するとし、今回の訪中は特に中国の人権状況に強い関心を寄せている」と述べ、人権や、報道自由、知的財産権保護などの問題は、中国のイメージに関わる重要問題であると強調した。

 中国の報道自由への関心を行動で示すためか、メルケル首相は8月28日、中国のネット関係者、作家、メディア関係者などと独立会談を行う。

 また、環境保護問題を討論するほか、メルケル首相は上海協力機構の動向にも関心を示した。

 メルケル首相の訪中前日に、ドイツ政府部門のコンピュータシステムに、中国のハッカによりスパイウエアを植え込まれたことが発覚、ドイツ情報機関は、これらのハッカーが中国の軍の諜報機構に関係している可能性が高いと示唆した。

 ドイツ議会外交委員会のボランズ委員長は、メルケル首相に対し、本件について、訪問中に中国側と交渉することを促したという。

 メルケル首相が就任後、両国の関係は徐々に冷え始め、シュレーダー時代の親密関係が終止符を打った。これまでに、中国当局に対し、前東ドイツ出身の同首相は、欧州連合の中国への武器輸出禁止令を解除しない意向や、台湾同情論などをも示してきたため、中国当局の不安を誘った。また、独メディアが中国による産業スパイ活動を暴露し続け、最近では、中国の食品安全問題が取り上げられ、ドイツ人の中国へのイメージは急激に悪化した。今回の訪問直前に、明らかにされた政府部門に侵入するハッカ事件は一層、中国への警戒心を強めた。

 初訪日するメルケル首相は、8月29日から31日まで、東京、京都、大阪を訪問する予定。

 
(記者・田宇、翻訳/編集・叶子)


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