THE EPOCH TIMES

温室効果ガス削減で、焦りを見せる中国代表団=コペンハーゲン会議

2009年12月17日 08時36分
 【大紀元日本12月17日】国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は注目の中、今月7日にデンマークのコペンハーゲンで開催された。会場には緊迫した雰囲気が溢れ、各国が互いに非難しながら激しい応酬を展開した。先進国は、発展途上国も自国の発展に相応する温室効果ガス排出量の削減目標を定めるべきであると要求するのに対して、発展途上国は自分が温室効果ガス排出被害者であるため、削減目標を定める義務がないだけでなく、逆に先進国から援助や補償をもらうべきと主張。

 COP15が開催される2週間前、中国政府は削減目標を発表した。2020年までの温暖化ガスのGDP単位当たりの二酸化炭素の排出量を、05年比で40%~45%削減するというものだ。この目標に各方面からの反応は悪くなかった。うぬぼれの中国は総理自らが会議に参加すると発表、発展途上国中で最大規模の代表団を派遣した。

 しかし、初日の会議終了後、中国代表団は焦る姿を見せはじめた。団長の解振華は会議初日に、主席者を中国記者のみに限定する記者会見を開いた。外国の記者が参加していないと確認した後、緊張した解の顔が多少楽になった。同日の会議内容を聞かれた際、先進国の要求は「合理的でない、実行可能性が低い、科学的でない」と一連の不満をこぼした。

 中国代表団の焦りの原因として、以下の3つが挙げられる。

 まず、中国の削減目標の実質内容が多くの異議を招いている。先進国の温室効果ガス絶対量を削減する目標に対して、中国はGDP単位当たりの排出削減目標を定めているからだ。これをよく考えると、温室効果ガスを削減するどころか絶対量が増加している。もし中国のGDPが8%の年率で成長していけば、40%削減目標で計算すると、2020年の温暖化ガスの排出量は2005年に比べると、実に排出の絶対量が倍ぐらい増加することになる(※)。これが、先進国が中国に排出削減目標を高めるよう要求する根本的な原因であろう。

 次に、中国の途上発展国としての立場が、より多くの異議を招いている。温室効果ガスの最も大きな被害者は貧しい途上発展小国であり、特に海面上昇の脅威を受ける小さな島国である。これらの国の代表らは3日目の会議で、今回の会議は「京都議定書」より厳しい協議を制定すべきで、先進国だけでなく、中国のような大きな途上発展国に対しても制約力を持つべきであると主張した。この提案に中国は直ちに反対し、これらの小国の不満を引き起こしてしまった。中国が期待する「途上発展国が同じ声を出す」計画は、空中の楼閣となってしまったのだ。

 最後に、会議でブラジルのような発展途上国は、積極的な姿勢を見せ、中国の面子をはなはだしくつぶすことになった。京都議定書により、ブラジルのような発展途上国は削減目標を定める義務がないが、今回の会議を控え、ブラジル政府が自ら削減目標を約束した。排出総量、排出密度と一人当たりの排出量のいずれの指標においても、ブラジルの責任は中国ほど大きくないが、「責任大国」と常に宣言する中国よりもブラジルが積極的な行動を見せているのである。

 【編者注】(※)例えば、2005年に100単位のGDPを作るのに100単位の温暖化ガスを排出するとする。40%削減目標というのは、2020年までもし同じく100単位のGDPを生産するならば排出量を60単位まで抑えることを意味する。もし中国のGDPが年率8%で成長していけば、2020年のGDPは317単位まで増加することになり、削減目標を達成した後の同年温暖化ガスの排出量は190単位となる。2005年に比べると、実に排出の絶対量が倍ぐらい増加することになる。

(翻訳編集・張陽)


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