THE EPOCH TIMES

世界的なジーンズとブラジャーの生産地 深刻な汚染実態=広東省

2010年12月07日 09時04分
 【大紀元日本12月7日】新塘と谷饒、広東省にあるこの2つの小さな街は中国でその名が知れ渡っている。珠江デルタ東北部に位置する新塘は世界的な「ジーンズの都」として、中国人がはくジーンズの6割以上、60もの海外ブランドを作り出している。一方、汕頭(スワトウ)市の谷饒は毎年2億枚のブラジャーを生み出す「ブラジャーの街」として有名である。

 しかし、華やかに世におしゃれを送り出すこの二つの街は、実は深刻な汚染問題を抱えている。11月30日に環境保護団体グリーンピースの中国支部がその実態を調査報告書で明らかにした。

 同報告書は今年8月から10月にかけて、新塘と谷饒の11カ所で川の水と川底の泥について成分測定を行いまとめたもの。計21個のサンプルのうち、17個のサンプルから重金属が検出されており、カドミウム含有量が許容値の128倍に達する泥のサンプルや、pH値12の水のサンプルもあったという。

 また、報告書によれば、二つの街を流れる川はどす黒く、空気中には刺激臭が漂っている。川の中には魚が生存しておらず、その水は飲用どころか、洗濯や灌漑にも使えないという。

 
廃水が直接排出されている(グリーンピースよりスクリーンショット)

ゴミだらけの水路(グリーンピースよりスクリーンショット)

ここ30年、中国の繊維・アパレル業界は世界経済にとっても重要な産業の1つに発展した。繊維・アパレル工業協会によると、新塘や谷饒のような集合生産地は中国に133カ所あり、同業種の廃水排出量は全業種のなかでも3番目に数えられる。「氷山の一角です」とグリーンピースの趙琰主任は新塘や谷饒の汚染状況についてこう位置づけた。

 また、趙主任は、中国では染料に含まれる重金属に関する管理監督の体制が整っていないと指摘し、染色過程で生じた排水の有毒有害物質が処理されないまま直接川に排出されるケースも多いという。

 グリーンピースは以前にも、マンガンが検出された珠江の汚染状況に関する報告書を発表しており、新塘のジーンズ生産がその汚染の要因だと指摘していた。

新塘を流れる黒い川が東江に合流する(グリーンピース)

廃水からジーンズ加工用の石を拾い出す作業員(グリーンピース)

現地住民「ここは汚水ではなく毒水だ」(グリーンピース)

ジーンズ工場では子供も親と一緒に働いている(グリーンピースよりスクリーンショット)

(翻訳編集・張凛音)
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