キノコがもつ8種の薬用効果「がん予防から体内解毒まで」(2)

(前稿より続く)
漢方医学をはじめとする東洋の臨床医学は、長年にわたり、薬用キノコに関する実証的な研究を行ってきました。

その結果、各種のキノコがもつ特色は非常にユニークで、それぞれ健康上の利点を持っていることが分かっています。

キノコに関する医学的見地からの研究は、西洋医学にとっては全く新しい分野です。
現在、研究の大部分はマウス実験によって行われているので、確かなエビデンスを得るためには、人間が服用するかたちで行われる実証研究が必要になるでしょう。

漢方医学で多く処方される薬用キノコ8種を、以下にご紹介します。

1、レイシ(霊芝

2千年以上前から生薬として知られる霊芝は、肥満と炎症の軽減に役立つとされています。

2015年に科学専門誌『ネイチャー コミュニケーションズ』に発表された研究は、霊芝が腸内微生物叢を整えることによって、マウスの肥満度が下がったことを示しています。

2、ヤマブシタケ(山伏茸)

ヤマブシタケは抗酸化物質が豊富に含まれており、免疫系の強化に役立ちます。

認知症の発症を抑えるとともに、抑うつや不安を軽減する効果もあります。また、損傷した神経の回復にも有効とされています。

ヤマブシタケは抗酸化物質が豊富に含まれており、免疫系の強化に役立ちます。(Shutterstock)

3、カバノアナタケ(白樺茸)

フリーラジカルの除去、および酸化ストレスや炎症を抑える作用があります。
マウス実験による研究では、糖尿病や特定の腫瘍、心臓疾患の予防に役立つ可能性があることが示されています。

4、シイタケ(椎茸)

心臓に有益なシイタケは、11世紀頃から広く栽培されるようになりました。
マウスの悪玉コレステロールを低下させることが示されており、肝臓でのコレステロール吸収を抑えるとともに、コレステロール産生を制御する化合物を含んでいます。

5、カワラタケ(雲芝)

肉質が非常に硬く、通常は食用になりません。煮出してスープにするか、粉末またはチンキ剤にして利用します。

カワラタケには、免疫系を刺激するリポ多糖という物質が含まれています。また、カワラタケの菌糸体から、クレスチンという抗がん剤になる多糖類が得られます。

カワラタケは非常に硬くて苦いため、食用には向きません。煮出してスープにするか、粉末またはチンキ剤にして利用します。(Shutterstock)

6、マイタケ(舞茸)

日本では非常に人気がある食材です。
いくつかの限られた臨床エビデンスによると、血圧を低下させ、コレステロール値を改善するとともに、血糖値を低下させる作用が示唆されています。

7、エノキタケ(榎茸)

おいしい食材として、各種の料理に利用されるエノキタケは、他のキノコ類がほとんど生育できない冬にも収穫できます。

腫瘍、認知症、胃潰瘍など、さまざまな病気の予防や治療に役立つ薬用効果が期待されています。

8、冬虫夏草(とうちゅうかそう)

冬虫夏草は、特定の昆虫の幼虫に寄生する真菌です。

慢性腎疾患の治療に、漢方医学では最も一般的に使用されるキノコの1種です。多くの人は、これを強壮剤として服用しています。
(完)
(翻訳編集・鳥飼聡)