アジア大富豪李嘉誠氏、上海オフィスビル売却 国内から資産撤退加速

2013年12月16日 12時37分
【大紀元日本12月16日】今年8、9月に次々と中国国内にある資産を売却しているアジア大富豪の李嘉誠氏はこのほど、再び上海のオフィスビルを約1163億5000万円で売却すると李氏が率いる会社が発表した。(大紀元)

 アジア一大富豪で香港の有力実業家の李嘉誠氏が率いる和記黄埔グループはこのほど、同社と李氏が会長を務める長江実業グループとそれぞれ50%の株式を保有する上海の不動産物件を89億5000万香港ドル(約1163億5000万円)で売却することを発表した。この不動産は上海市浦東区陸家嘴地区に位置するオフィスビルで現在建設中だ。総建築面積が8.8万平方メートルで来年に竣工する予定。

 国内報道によると、国有銀行大手の交通銀行が11億5500万米ドル(約1178億円)で購入する。これに対して同行は「ノーコメント」と示している。

 今年8月と9月に長江実業と和記黄埔は中国本土にある不動産や資産を次々と売却し、香港の資産を欧州に移転し欧州での事業を拡大させようとしている。世界トップ10に入る大富豪でアジアで最も成功している李氏の「中国から逃げだす」との動きには多くの注目が集まった。多くの人は、李氏は中国不動産のリスクが極めて高まっており、いつでもバブルが崩壊する可能性があると懸念しているのではないかと分析する。

 時事評論家の楊寧氏は「アジアおよび世界にも大きな影響力を持つ李嘉誠氏が中国での資産を次々と売却したことはビジネス上の理由以外に、香港特別行政区政府および中国共産党政権への失望と、楽観的ではない中国国内経済状況などが主因だ。なぜなら現在中国本土では、正常な投資活動が全くできず、それをしようとすれば共産党政府とその官僚に頼らなければならないのだから」との認識を述べた。公表されているデータによると、李氏の近年海外への投資総額は1000億香港ドル(約1兆3000億円)を上回ったという。

 めったに報道機関の取材を受けない李嘉誠氏は11月下旬国内紙「南方都市報」の取材を受け、投資判断における政府の政策との関係者に言及し、「健康な社会においては、政府と企業との間は密接な関係を結んでいる。重要なのは、政府の権力は法治に基づいて公平かつ公正に着実に政策を執行しなければならない。香港は「人治」になってはいけない。選択的な権力行使は永久にあってはならない」と現行政区への不満を示唆した。

 また11月28日付「南方都市報」によると、外界が李氏は香港から資産を撤退し完全に欧州に移転するのではないかとの推測に対して、李氏は「全く大きな冗談だ」、「ただし規模の大きさに関してはまた別の問題になる」と資産および事業撤退について否定しながらも、事業の縮小をほのめかした。

(翻訳編集・張哲)


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