THE EPOCH TIMES
中国技術移転問題

共産党、陰に日向に「社会主義の中国モデル普及」目指す

2018年04月03日 07時00分

中国共産党は、スパイ工作、為替操作、サイバー攻撃、知的財産など、米国経済を打撃する包括的な戦略を何十年も行ってきた。少なくとも、鄧小平時代の40年前から、ハイテク発展計画において、海外から本土への技術移転を促進してきた。

3月22日の上院財務委員会で、米通商代表部のロバート・ライトハイザー氏は米国技術の重要性について触れ、「中国は米国から強制的に技術移転を行っている」と名指して批判した。通商部は、米国貿易赤字の半分を占める中国による、知的財産権の侵害や技術移転の強制について7カ月にわたる調査を行ってきた。

中国は、欲する外国技術をさまざまな方法で入手している。1月、対米外国投資委員会(CFIUS)の専門家を招いた聴聞会では、中国当局による外国技術の入手方法は6つあると指摘した。

▼外国企業を中国に招き、合弁会社を作らせる
▼中国企業が海外で対象企業を買収する(M&Aや株式取得を含む)
▼中国が対象技術製品を輸入する
▼中国企業や研究機関で、技術力ある外国人を雇う
▼中国人留学生が技術を学び、帰国するもしくは本国にデータを送信する
▼インターネットやその他の手段で盗み取る

中国ハイテク技術発展は40年前から

「西側諸国に追いつけ追い越せ」とのスローガンが叫ばれた鄧小平時代の80年代の中国で、「ハイテク研究発展計画(863計画)綱要」は科学者4人により建議された。1986年3月に実施が決定したことから、この名がついた。

人民日報によると、この863計画は生物、宇宙飛行、情報、先進的防衛、オートメーション化、エネルギー、新素材の7分野に分かれる。鄧小平は、「ハイテクを発展させ、産業化を実現させる」と筆をふるい、政府の各関係組織に指示した。

米国のスパイ防止活動機関・国家対情報局(ONCIX)の2011年の分析では、中国の863計画には「米国の機密の技術と経済情報を密かに手に入れるために、予算を組み、ガイダンスしている」 と指摘している。

2014年、米司法省は、中国軍サイバー攻撃部隊「61398部隊」の将校5人が米企業の機密情報を奪ったとして、スパイ容疑で起訴を決めた。米国当局は5人の顔をインターネットでもさらし、身柄の引き渡しを求めるという容赦のない態度を見せたが、中国外交部報道官は「米国のでっち上げ」として猛烈に反発した。

この一件で、メンツを汚されたと憤ったのかもしれない。中国は戦術を変えた。「影なる」ハッカー攻撃ではなく、逆に「陽のあたる」手法に注力したのだ。当局は、中国でビジネスを行う海外企業に技術の引き渡しを求める法改正を厳しく敷いた。

おすすめ:「外国人は裁判で勝てない」中国進出のリスク、知的財産搾取を専門家あかす

2017年8月、海外との合弁会社を含む上場企業およそ3200社に対して「共産党組織を設置し、経営判断に組織の見解を優先させ、最終決定権を与える」との社内規定を盛り込むよう要求した。

さらに、中国の特許出願件数を急増させた。同年12月発表の世界知的所有権機関(WIPO)の年次レポートによると、2016年に中国が提出し受理した特許出願件数は133.9万件、対前年比21.5%増、6年連続世界一となった。

さらに近年、知財紛争を専門とする裁判所を国内に3カ所設立した。ニューヨーク・タイムズ2017年10月10日付けの記事によると、米企業と中国企業との間では、すでに訴訟合戦が起きている。中国通信大手の華為(HUAWEI、ファーウェイ)などは、アメリカ国内で訴えられた場合には、中国で米企業を訴え返している。

「中国に公正な裁判制度は存在しない」。14年間、中国の法律事務所に勤めたカナダ人弁護士クライブ・アンスレー氏は、中国の司法制度は腐敗しており、中国共産党によってコントロールされていると大紀元の取材で述べた。アンスレー氏は、中国滞在中にみてきた裁判例を振り返ると、外国人が、中国の裁判所で勝つことはもはや不可能だと考えているという。

技術者を米国に派遣 公然のスパイも

関連キーワード

関連特集

^