台湾学術団体、中文・正体字を世界遺産へ登録申請

2006年07月20日 07時57分
 【大紀元日本7月20日】台湾の「中国国文教育を救う連盟」は13日、中国語の正体字を推進するために、書道家・杜忠誥氏が「奪」を例にし、簡体字は中国語の漢字そのものから大きくかけ離れてしまっていることを説明し、中華文化を代表できないとの見解を示した。

 今日、世界中で盛んに流行っている中国語は、殆どが簡体字である。台湾の「中国国文教育を救う連盟」を含む十数の団体は、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に対して、中国語正体字を世界文化遺産に認定するように、連名申請の運動を引き起こした。発起団体の連名は、中国語桁化技術推進基金会、世界中国語文化教育学会、台北市文化局、台湾師範大学国語教学センター、実践大学等である。

 台湾は国連に加盟していないので制限があり、国連に対して同要請を提出するには、中国大陸の協力が必要である。それゆえ連名で提議するため、中文文字には、正体字である繁体字を「漢字」として統合し、繁体字を読み、簡体字を書き、各個がその用に随うとの提案も行った。

 「中国国文教育を救う連盟」は13日午前、「正体字の必要性」と題した座談会で、多くの教師の署名を集めた。座談会に参加した者、または参加していないがメッセージを会場に届けた学者たちが、大陸で使われている簡体字には欠陥があり、正体字にとって替わることができないことで、意見が一致した。

 「中国国文教育を救う連盟」の発起人・李鋈教授の指摘によると、大陸で使用している簡体字は、読み書きのできない文盲を一掃するのが目的だったが、3-5字画数の簡体字でも学習は容易でなく、反復記憶をしてやっと認識でき、結局現在では、簡体字のみを学習した中国人の約8割が、中国の古典書物が読めないという。

 師範大学国文学科の副教授・杜忠誥氏は、大陸の簡体字は政府当局が政治力で制約した文字であるとし、漢字の発展法則に反し、非合理的で非常に混乱し易く、さらに、符号も乱れており、学習に不利と指摘した。

 また、連盟の発起人・張暁風氏による指摘では、大陸の簡体字は祖先伝来の姓氏まで変えたことに言及、さらに(当時)中共指導者の毛沢東、江沢民らは署名落款時に、自らの名・「澤」に正体字をもって使用、中共当局は、少なくとも人民の姓氏に簡体字を使用しないよう希望した。

 一方、実践大学校長の張光正氏は、提出された書面の声明で、正体字こそが中国文化を代表できるとし、多くの文化現象は正体字からしか知ることができないと指摘した。同氏は、中華民国の「華」を例にし、本来は「花」であることを分析した。しかし、大陸の簡体字は、本来「象形」、*「指事」、**「会意」3種の字形構造を乱し、漢字が意味を表す特色を喪失させたとの見解を示した。

 また、同様に書面で意見を述べた劉兆玄氏は、中国語は2千年以上にわたっても変化がなく、正体字の漢字が読めて、文語に通じた人なら、専門家でなくても、直接、古人と交流ができるとし、現在、世界で唯一残されている「生きている古代文明」は、中華文明であると強調した。

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 *指事:「六書」の1つ。事柄を抽象的、記号的に表現して漢字を作る方法。例えば、「刀」に「ヽ」を加えて、「刃」を示すような造字法をいう。

 **会意:「六書」の1つ。2つの字を組み合わせ、それぞれの意味を合成することによって、全体の字義を示す方法。例えば、「人」と「言」をあわせて、「信」とするなど。
=中日辞書より=


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