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雲南省大理にある風力発電設備(LIU JIN/AFP/Getty Images)

国連、中国へのCO2排出権取引承認に「待った」

 【大紀元日本12月7日】国連のCO2排出権取引管理機関は、このほど、中国の約50の風力発電所に関する「排出権取引」の承認に「待った」をかけた。中国が国連の「クリーン開発メカニズム」(CDM)を利用して資金を得るため、自国政策を調整しているという疑惑が持ち上がっているからだ。

 CDMは温室効果ガス排出量の削減をはかるために考案されたもので、先進国が開発途上国の排出量削減のために技術・資金などの支援を行い、そこで生じた削減分の一部が先進国の温室効果ガス排出量の削減分に充てられるというしくみ。

 英紙「フィナンシャル・タイムズ」とアメリカの「ブルームバーグ」の2日付けの報道によると、中国は現在CDMの最大の受益者である。フィナンシャル・タイムズの分析では、中国は二酸化炭素換算で1・53億トンのCO2排出権を獲得しており、これは5年間で国連が認めた排出権の半数以上にあたる。1トンは現在10ドルから15ドルで取引されているため、価額にすると10億米ドルを上回る。

 1997年京都議定書での締約を先進国が果たすため、途上国の排出量削減プロジェクトを支援する一つの方法であり、途上国が支援を受ける条件として、先進国の支援により、従来の枠組みにはない「追加的」な技術関連設備を構築するという証明が必要。

 7日にコペンハーゲンで開幕する国連気候サミット(COP15)では、中国の風力発電や他のCDMプロジェクトを徹底的に調査すべきという声が高まると予想される。

 中国のコンサルタントの話によると、国連からの支援を受けるために中国政府が意図的に国の補助金を抑えていることを懸念して、ボンのCDM管理機関が、今年半ばから中国の風力発電プロジェクトへの承認を拒否し始めた。拒否された中国の風力発電プロジェクトはすでに50を越えているという。

 内部情報に通じる中国国家発展改革委員会のある職員によると、中国の風力発電プロジェクトは、CDMの条件に見合うように、中国が電気価格を低く設定しているという疑惑から、国連側で承認を停止することにした。

 CDM管理機関を率いるレクス・ドゥ・ヨング(Lex de Jonge)氏は、いくつかの中国でのプロジェクトが一時停止されていることを認めているが、原因については説明を控えている。スタンフォード大学の気象学者ミカエル・ワラ(Michael Wara)氏は、中国にCDM規程を適用するには、かなりの問題があると指摘している。

 北京当局は現在、比較的小さな水力発電と風力発電の両方に重点を置いているため、国連のCDMからの資金をあてにするプロジェクトの一部に対しては、政府の資金が投入できたと思われる。中国の現在のエネルギー開発プロジェクトの多くに、まだ「追加的」要素があるとは思えないとワラ氏は指摘する。

(翻訳編集・坂本)


 (09/12/07 07:56)  





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