信仰への弾圧

「中国当局の法輪功への弾圧は失敗」=米フリーダムハウス

2017年08月30日 09時17分

 米国ワシントンDCに本部を置く国際人権NGOフリーダムハウスは8月22日、中国信仰弾圧問題に関する中国語版報告書『中国霊魂争奪戦』を発表した。

 報告書のなかで、気功団体・法輪功について、不当な逮捕や死に至る拷問など惨い迫害が17年間続くなかでも、700万人~2000万人が修練を続けていると指摘。「当局の弾圧は失敗だ」と記した。下記はその抄訳。


当初は支持された気功法

 中国当局は1990年代、「法輪功は健康増進と精神修養の気功」として、創始者の李洪志氏を評価し、政府系メディアも称賛的な報道をしていた。

 当局統計や報道によると、1999年まで中国国内の法輪功学習者は少なくとも7000万人で、当時の中国共産党員数6300万人を上回った。また医者、農民、労働者、軍の兵士、インテリ、さらに共産党員まで、幅広い社会階層に浸透していた。

 法輪功の平和的な世界観「真善忍」と健康維持の効果の良さから、軍部、情報機関の国家安全部、共産党の紀律検査委員会の高官らも修練を始めた。

 いっぽう、党高層は、党員らの忠誠心が低下するのではと危機感を募らせていた。

党の管理を拒んだ創始者

 中国当局は1996年、国内の各気功団体に対して、団体内に共産党委員会支部を設置するよう要求したが、李洪志氏が拒否し、法輪功は個人の修練であり、会員登録制もとらないとした。同年、法輪功は当局が各気功団体を管轄する「中国気功協会」から脱会した。

 当局はこの年から法輪功への引き締めを始めたとみられる。国営出版社は法輪功関連の書籍出版を停止した。また政府系メディアも法輪功に対して非難する記事を連載し、各地の警察当局は学習者への監視を強めた。

 共産党は、一党独裁の体制維持を固守するため、党の忠誠より信仰を優先する民衆を絶対に許さない。また、法輪功が提唱する『真・善・忍』との世界観は、中国共産党の唯物論、政治闘争論や民族主義などマルクス主義イデオロギーに相反していた。

 99年4月、法輪功学習者は中国当局に対して、自らの正当な権利と尊重を求める大規模な陳情活動を行った。当時の朱鎔基首相は法輪功側の代表者に対して和解的な姿勢を示した。しかし、当時の国家主席・江沢民は、陳情活動は「政権への挑発」と断じ、7月に弾圧を命令した。

 江沢民らは国民の法輪功に対する憎しみを煽る目的で、弾圧開始の3カ月後に法輪功に「邪教」のレッテルを貼った。

1998年、中国浙江省杭州市で、早朝に法輪功の気功を行う人々(minghui.org)

大規模な迫害は続いている

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