グーグルアース、軍事機密漏洩で各国から非難

2007年01月28日 11時58分
 【大紀元日本1月28日】検索エンジングーグルのグーグル・アースサイトが24日に提供した衛星写真では、韓国首都ソウルの近くにある軍事基地の写真がはっきりと映っている。軍事機密とされる韓国首都圏の防御ネットワーク情報が漏れたとして、韓国軍部の注意を喚起した。

 2005年に出来たグーグル・アースは、Googleの検索技術と衛星航空写真、地図、地形や3Dモデルなどを組み合わせて、世界中の地理空間情報を提供するソフトウェア。衛星で撮った各国の軍事基地の写真等の情報も見られ、各国の軍事基地秘密対策にとって大きく影響を与えたため、韓・印・オランダ・英・豪・露など多くの国々から、軍事機密の漏洩と非難された。インドのカラーム大統領はかつて公の場でこの問題についてグーグルを批判した。

 しかし、各国はグーグルに対しての有効的な対策は未だに構築できていない。政治評論家は、大手グーグルのインターネット技術は、一般利用者がこれまでに進入することが不可能な重要地域まで衛星写真で一目瞭然になることは、人々が国家安全などの重要な概念認識を変えつつあると分析している。

 *対北朝鮮攻撃、韓国ミサイル軍事基地が丸見え

 韓国の東亜日報によると、アース・グーグルで掲載された韓国空軍防御基地の衛星写真の精度が高く、部隊の位置だけではなく、基地内にある対空弾道ミサイルの数量および配置をはっきりと把握でき、偽装していなB-52型の爆撃機までもはっきりと見えるという。同基地は、非常時に北朝鮮からソウルおよび首都圏を防御するために建設された軍事基地である。韓国軍事関係者によると、首都圏の防空配置は「最低2級機密以上の重要軍事安保機密」に相当するという。

 また、2005年9月、グーグル・アースは韓国総統府および烏山空軍基地の衛星写真が掲載されたことに対して、総統府スポークスマンは、これらの写真は北朝鮮に利用されるのを懸念しているが、国外の商業用衛星写真を制約する法律がないため、韓国はなす術もない状態であるという。

 *イラク武装グループの襲撃を受けた英軍、グーグルを訴える

 英紙デーリー・テレグラフが1月13日、英軍部情報部門関係者の話を引用して、イラクのテロリストらがグーグル・アースの衛星写真を使って、英駐バスラ基地への襲撃を計画していると発表した。英軍はバスラの武装グループの宿泊基地を突撃した時に、プリントアウトされているグーグル・アースの英軍駐屯地の衛星写真を押収したという。

 同報道によると、バスラ英軍駐屯地は毎日砲撃やロケットの襲撃を受けている。テロリストらは6・4キロ先から英軍軍営に対して攻撃し、命中率が日増しに高くなっている。過去6ヶ月間での砲撃事件で英軍兵士が1人死亡、数人が負傷したという。

 駐バスラ英軍側は、テロリストらがグーグルの衛星写真を利用して英駐屯地に砲撃、英軍にケガ人が出た場合、グーグルを訴えると強調した。

 これに対して、グーグルのスポークスマンは、情報は異なる目的に使用することができるとし、ネットユーザーはいろんな形式の情報を得ることができると主張する一方で、政府の要求に応じ、駐イラク英軍部と話し合うことになっているという。

 *インド軍:グーグルが軍事機密を漏洩したことを非難

 報道によると、2006年4月3日にインド軍が記者会見で、グーグル・アースの衛星写真はインドの軍事機密を漏洩する可能性が高いと指摘した。インドの首都ニューデリー国際空港の衛星写真で、付近にあるバレム空軍基地も映されている。これに対して、グーグルは、写真は数年前にすでに公開されているものだと主張した。

 インド軍側は、テロリストが一旦これらの情報を利用し、インドに対して襲撃を行えば、深刻な被害をもたらすと危惧した。実際、インドのアブドゥル・カラーム大統領は、グーグルに対して機密漏洩の容疑として、公開に譴責したことがあった。

 *米ネットユーザー、中国軍事機密を発見

 海外メディアによると、2006年中、世界各地のネットユーザーは少なくとも3度にわたり、中国軍事機密を発見し、中国近隣国家および利益関係のある国の興味を引いたという。昨年6月に、ドイツ在住の米公民と名乗ったコンピュータ・エンジニアは、中国西北部の寧夏回族自治区境界内で、広範囲にわたる大規模な工事が行われていることを発見し、ブログで発表した。のち、海外の新聞報道者が実際に寧夏回族自治区を訪れたところ、永寧(ヨンニン)県ルオシ村(音訳)に軍事基地を発見したが。基地の周辺は装甲車が配置され、進入禁止になっている。基地の兵士によると、同基地は軍事訓練場であるという。これらネット上の情報は中国近隣国家および利益関係のある国の興味を引いたという。

 *イスラエル

 イスラエル国家新聞ネットの報道によると、グーグル・アースの衛星写真にイスラエルが所有する多くの重要施設がはっきりと映されていることから、イスラエル政府はテロ組織に利用される可能性が高いとし、グーグルに対して直接抗議した。さらに、米政府を通じてグーグルに対し圧力をかけたため、グーグルはこれらの写真の解像度を下げることに合意したという。

 しかし、これに対して、グーグル・アースのブログで、イスラエルの衛星写真の解像度は元々高いものになっていると強調し、グーグルは識別度をそれほど制約していないと指摘された。

 *グーグルは国家安全の影響を及ぼすか

 報道によると、遠距離操縦測定制御事業を行っている仏フレクシメージ(Fleximage)社は2005年にグーグル・アースについての研究報告を発表し、同サイトが国防および安全に対する影響を分析した。同社はグーグル・アースが提供している衛星写真はすべて公共ルートから来るもので、商業製品であることから、合法的であると示した。

 同社は、グーグル・アースは真に安全に対して脅威をもたらしていないため、豪・オランダ・印などの非難は、何の結果も得られないと結論付けた。

 フレクシメージ社の報告では、衛星写真の技術が絶えずに向上しているため、各国政府は如何なる対策を講じるべきかに言及した。報告では、グーグル・アースの情報発信に対して厳重に審査し、禁止することは根本的な解決法ではないとし、もっとも良い対策で、かつ実行可能なのは偽装することだと主張した。

 
(記者・施宇)


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