更年期症候群の漢方療法

2007/11/17 10:31
 【大紀元日本11月17日】更年期症候群に対するホルモン療法の安全性については、ずっと議論されてきた。実際、ホルモン療法を使わなくても、漢方医学にも有効かつ安全な治療法があり、これを一つの選択肢として患者に提供すべきである。

 一般的に、女性は45歳以降、しだいに卵巣機能が減退し、女性ホルモンの分泌が減少することによって、更年期症候群が現れてくる。

 更年期症候群によく見られる症状として、体の面では、顔面紅潮、異常発汗、動悸、めまい、胸の痛みなどがある。精神の面では、情緒不安、緊張、抑うつ、睡眠障害、倦怠感などがある。さらに、皮膚は乾燥して弾力性が減退し、乳房は萎縮して下垂し、腟は乾燥して性交をするときに痛み、陰部の炎症で掻痒、頻尿、骨粗鬆症、腰痛、骨折などが起こしやすくなる。漢方医学の理論から見れば、「肝、脾、腎」の三つの臓腑が、更年期の症状に密接に関係している。

 「脾」は、漢方医学の理論では、栄養物質の消化吸収を管理する臓器であり、血液生成の材料を提供するために重要な働きをしている。血液生成の状況は、更年期症候群の初期症状に強く影響する。

 「肝」は、血液を貯蔵し調節する機能を持っており、情緒の調節にも重要な役割をしている。肝に貯蔵する血液が不足すれば、月経周期の乱れなどの症状が現れる。

 「腎」の機能は、身体の成長、発育、及び体の衰退、老化に重要な関係がある。漢方医学の更年期症候群の治療は、患者の体質状況と現れた症状に基づいていくつかのパターン(証)に分けて行われる。

 1.腎陰虚証

 主な症状としては、めまい、不眠、口が渇き、熱っぽく汗が出やすく、手足が熱し、腰膝が痛く、舌は赤く苔が少しあり、脈は弱く速い。治療には、主として、腎陰を養う薬を使用する。「六味地黄丸」はその代表の処方である。

 2.腎陽虚証

 顔色が悪く、元気がなく、腰痛、頻尿、腹部と下肢の冷え、便がゆるく、舌苔は白くて薄く、脈は沈んで細い。治療には、腎陽を補う「八味地黄丸」がよく使われる。

 3.肝気鬱滞証

 主に怒りっぽく、情緒不安、焦慮感、不眠、夢を見がちで、胃が張って痛く、口が渇くなどの症状が見られる。治療には、肝気の流れを良くするために、「加味逍遥散」などの処方がよく使われる。

 以上のパターン以外に、まだその他のパターンと混合型パターンがあるので、治療するには、漢方治療できる医師や薬剤師に教えを請うべきである。正しい漢方治療ができ、適度の運動を行い、さらに飲食中にカルシウムを多めに摂取すれば、更年期の症状がかなり改善できる。

(翻訳・太源)

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