【大紀元日本5月18日】サイクロン「ナルギス」の影響で、ビルマ(ミャンマー)では児童100万人が感染症にかかる恐れがある。これと同時に、さらに多くの国際救援組織の被災地入りを許可するよう軍事政府に説得を続けることをユニセフが伝えた。軍事政府は、タイやインドなどの近隣国の医療チームなどの支援は受け入れている。
報告では、現在1000人以上の児童が野外で寝起きしており、風雨をしのげる施設が不足しているという。タイのユニセフ事務所によると、ナルギスによる被災者の30%から40%は児童であるという。
同事務所によると、「ミャンマーの児童の状況は依然としてひどく、健康状態に最も関心が寄せられている。評価報告では、住宅、学校、飲用水や衛生面が崩壊し、幸運にも生き残った児童の大きな脅威となっている」と話した。また16日には、「児童にはコレラなど疾病の脅威、さらに奴隷や売春婦となることを迫られる可能性もある。救援組織はこれら生き残った児童らが家族や親戚と共に暮らし保護を受けられるよう努力している」という。
国連によると、サイクロンの影響を受けた人々は200万人から250万人を超えるという。これは近年のビルマにおいて最も大きな自然災害の一つ。またミャンマー政府が公表した死亡者数は4万3千人であるが、救援機構の推測では実際の死亡者数は恐らく12万8千人を超えているという。
現在、軍事政府は、国際社会からさ国際援助機構の被災地入りを許可し、生存者を救済させよという要求に直面している。
ビルマ駐在国連スポークスマンのスティーブ・マーシャル氏の話では、一部の援助物資は被災地に到着しているが、全く足りていない。被災地はさらなる国際援助を緊急に必要としているという。
「すでに現地に到着し救援活動に参加しているチームもある。しかし、今回の災害は非常に広範囲に及んでいるため、軍事政府、国連及び組織が各方面全体での調整を必要としている。一つの機関あるいは組織に頼っているだけではとても足りない」と、同氏は事態の深刻さを訴えた。
国際救援メンバーは、現在に至るまでに助けることができた被災者は全体の3分の1にも満たないだろうと推測している。
この数日内に、国連緊急援助調整官室のジョン・ホームズ事務次長はヤンゴンに向かい、軍事政府と救援活動についての話し合いをする予定。5日、アセアンがシンガポールで会議を開き、援助について協議した。
(翻訳・坂本、編集・藤川)
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