印刷版   

上海で開かれた展示会の会場前で、看板を手にして宣伝する不動産会社職員(Getty Images)

中国不動産市場の低迷、10月に「強震」の可能性

 【大紀元日本5月31日】中国人民銀行はこのほど、預金金融機関の預金準備率を0.5%引き上げる決定をした。専門家の見解によると、これにより不動産業界に極度のパニックが発生する可能性があり、これに加えて、業界関係者のネガティブな予測、最近における市場の低迷が、不動産市場における「地震」を助長するとしており、この地震が発生するタイミングが、今年10月になる可能性が極めて高いという。

 「四川在線」5月27日の報道によると、中国人民銀行は、銀行システムにおける流動性の管理を強化し、通貨信用を合理的な成長に導くため、2008年5月20日より、預金金融機関の預金準備率を0.5%引き上げることを決定した。この引き上げにより、預金準備率は16.5%となる。専門家の予測によると、これによって、中国の不動産業において強烈な地震が勃発する可能性があるという。

 第一に、預金準備率の引き上げによって不動産業において極度のパニックが発生し、これが、地震の核心的原動力となる。

 預金準備率の引き上げが不動産業のみを標的としたものではないが、不動産向け融資が困難になることは争うことのない事実である。これにより、銀行が、不動産業者に対する融資を厳格に制限すると同時に、資金の回収に力を入れることになる。

 中国人民銀行上海総部が先週公表した「上海市信貸指引*(2008年改訂)」は、外資の不動産分野への信用供与を制限することを重ねて言明し、中小の不動産業者の資金圧力等の問題に関心を持つとともに、上海の銀行に対し、融資のハードルを下げないことを求めている。

 *融資指針の意

 このように、大部分の不動産業者において資金の逼迫、ひいては資金の断裂が発生し、その結果としてプロジェクトの譲渡の大幅な増加、ひいては中小業者の大規模な倒産、業界の淘汰、住宅価格の暴落の減少が発生する。こうした現象を不動産市場の地震と表現することは大げさなことではない。

 第二に、業界関係者は、不動産市場における地震の潜在的原因が既に発生していると認識している。

 中国の不動産業界は百日以内に大きな変化が起きるという説を出した中国不動産業界巨頭の潘石屹は、次のように語っている:「第一に、米国で発生したサブプライム問題の危機が国際資本市場に直接的な影響を与えており、恒大不動産のIPO延期は象徴的な事件であった。第二が、国内の緊縮的金融政策である。第三に、昨年において、不動産ディベロッパーが土地の購入に過大な資金を投入していることである。中国の不動産企業は、今後100日以内に調整が必要となってくる」。

 先日、潘石屹は、「なおも百日巨変の考え方を堅持するか」の問題について、「中国経済週刊」に回答する際、深刻な表情で次のように記者に語っている:「現在における『百日巨変』の様相を見るに、私の当初の想像より更に深刻となっているというべきである。業界における調整の最終的な結果は、不動産企業における大きな2極分化の発生である。良い企業は更に良く、困難な企業は更に困難になる」。

 この「百日巨変」論については多くの業界関係者が反対しているが、その批判のほとんどが根拠を欠いている。大多数の業界関係者、特に、手元に大量の土地を保有し、かつこれらを高価格で購入したディベロッパー、中小ディベロッパーの経営状況は、既に非常に困難になっている。彼らは、企業の戦略目標を既に見直している、あるいは見直ししようとしていることは想像の範囲内であろう。

 第三に、最近の市場のパフォーマンスが、不動産市場における「地震」を助長する作用を果している。

 先日、深圳の新築物件の平均取引価格が1万元を下回り、2年来の最低値を記録した。深圳市国土不動産局のサイトに公表された成約量の数字によると、4月30日における全市の新築物件の成約量は283件で、平均価格は1平方メートルあたり9千323元で、昨年10月以来の最低値を記録した。

 5月の上海市場は、困難が度重なっている。業界関係者によると、珠海デルタの住宅価格下落、変曲点論、ディベロッパーの『百日激変』論等の不利な情報の影響により、購入者の様子見心理が4月において高まっている。その一端は、先日終わったばかりのゴールデンウィークから伺い知ることができる。

 ゴールデンウィークにおいて、北京における新規物件の成約量は依然として低迷状態を続けており、多数の物件の価格が予想を下回った。このことから、北京不動産市場の「オリンピック」は既に終了したといえる。北京の住宅価格の実際の下げ幅は、既に10%を超えている。

 多くの不動産業者は、政府が、市場における地震、住宅価格の暴落を発生させないと考えているであろう。しかし、市場の実際のパフォーマンスは、こうした幼稚な考えを水の泡とする。最近のパフォーマンスは、まさに、政府のマクロ調整のもとで蓄積されてきた巨大なエネルギーがもたらしたものである。そして、このパフォーマンスもまた、市場における「地震」を助長する作用をもたらすことになる。

 
(翻訳・飛燕)

 (08/05/31 10:28)  





■関連文章
  • 08年中国十大暴利業界調査=1位不動産業界 2位メガネ業界(08/04/05)
  • 豪州、日本不動産物件が人気=上海不動産商談会(08/04/03)
  • 中国人民銀行、利上げの行き過ぎを懸念=幹部(08/01/30)
  • 不動産仲介業者相次いで倒産、払拭できない調整政策への懸念=中国深セン(07/12/10)
  • 中国江蘇省無錫市:家屋強制移転めぐり、自爆事件で死傷者(07/10/24)
  • 中国26歳女性がアジア一の大富豪に=Forbes誌アジア長者番付(07/10/11)
  • 強制的立ち退き、老人死傷者続出=中国武漢市(07/09/24)
  • 6月中国都市部不動産価格、前年比+7.1%=国家発展改革委(07/07/24)
  • 中国人民銀行、インターバンク市場の参加機関を拡大へ(07/07/10)
  • さらなる利上げの可能性、除外しない=人民銀行総裁(07/06/25)
  • 中国、外国からの不動産投資規制を地方政府に要請(07/06/11)
  • ロンドンの低所得者層、五輪の影響で住まい失う可能性(07/06/06)
  • 北京:家屋強制取り壊し抗議集会に数百人、警察が現場を包囲(07/05/16)
  • 中国が預金準備率引き上げ、昨年6月以来6回目(07/04/06)
  • 中国経済はハードランディング回避の可能性高い=人民銀行総裁(07/03/20)