THE EPOCH TIMES

【新紀元連載】重慶亡命騒ぎ 王・薄 争いで暴露された驚きの黒幕 2

2012年04月05日 07時00分
 【大紀元日本4月2日】王立軍と薄煕来は、法輪功を迫害した江沢民の腹心だった。彼らは目先の利益のために、「生きた人を殺し、臓器を摘出し、臓器移植で大金を儲けた」。このような行いは、まだ人間の行為と言えるのだろうか? この蛮行と向き合って沈黙を維持するならば、その人はどのような人なのだろうか?

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 習近平中国国家副主席が米国を初めて訪問した2月14日から4日間、習氏が訪問する先々に、法輪功学習者らによる平和的な抗議風景が見られた。冷たい風の中、大型の垂れ幕を持って黙々と抗議活動を行う法輪功学習者らと、目線を下に落とした習氏は対照をなしていた。習氏はホワイトハウスの国賓待遇を受けたが、訪米期間中に発生した前重慶副市長・王立軍亡命未遂事件に対して、米国政府は特別な形で対応を見せた。重慶市の1匹の蝶の羽ばたきが、大西洋の向かい側に大きな波紋を投げかけた。

 ワシントンタイムズの報道によると、王立軍が成都駐中米国総領事館に渡した資料には、重慶市党書記・薄煕来と政治局常務委員・周永康の汚職行為をはじめ、薄と周が習氏を失脚させるために武装警察と公安警察を動員するという計画が含まれていた。これは、米国政府指導部がワシントンタイムズに漏らした事実である。

 中国政界は、米国が習氏に関連する秘密情報を漏洩したことに対して驚きを見せた。一部には、オバマ政権の計画的な行動により、米国が再び「国際警察」として中国の権力闘争に介入しようとする前触れではないかと見る者もいる。中国ネットユーザーらの中には、9人の中国共産党中央政治局常務委員にオバマ氏を加えて9+1にしなければならないと揶揄する声もあった。この10人の共通点は、薄とそれに関連する情報に対して最もよく認識しているという点だ。

 法輪大法学会米国中部地域の責任者・楊森氏は、習氏の訪米期間中に受けたインタビューで、習氏に1つの要求事項と2つの希望事項があると述べた。楊氏は、法輪功への迫害を中止して弾圧の元凶である江沢民を処罰することを要求し、江の道を踏襲せず、江の罪悪を肩代わりすることなく、中国に帰って法輪功の基本書籍である『転法輪』を読み、法輪功に対して理解して欲しいと希望した。

 薄煕来が副総理就任に失敗した理由

 ウィキリークスが公開した米国外交公文書によれば、中国共産党第17回全国代表大会(17大)を控えて、当時商務部長だった薄煕来は副総理の昇進名簿に名前が上がっていた。しかし、温家宝首相は薄が世界各国の法廷で法輪功への弾圧疑惑により告訴されたという理由から、薄の副総理任命に極力反対していた。また、前副首相の呉儀氏も、自らの退任を交換条件として、薄を後任に登用してはならないと断固として主張した。 結局、薄は重慶市党書記として左遷された。中国政界の間では、薄の政治人生が事実上ここで終わったものと見られていた。

 最近の数年間、江沢民、羅幹、周永康、薄煕来など30人余りの中共高官が、法輪功への弾圧を継続する中で、「拷問罪」、「人類に対する罪」あるいは「集団虐殺罪(ジェノサイド)」を犯したという理由で30余りの国の法廷に提訴された。 薄は米国、英国、韓国、スペイン、オランダ、ロシア、ルーマニア、ポーランドなど12カ国で刑事および民事告訴を受け、オーストラリア高等裁判所では、欠席裁判により薄に有罪が宣告された。

 国際法上、薄はすでに罪人の身分であり、これが温家宝が薄の副首相就任に強力に反対した要因だ。また、薄は2004年、カナダへの入国を拒否された。さらに2005年、胡錦濤が米国を訪問した時、薄は米国裁判所に人道に対する罪で告訴されていたため、やむを得ず随行員名簿から外された。

 錦州市公安局による、数千件の臓器摘出

 1999年7月20日、江沢民は当時の政治局常務委員全員の反対を押し切って、独断で法輪功弾圧を開始した。薄は江に従い、一貫して法輪功弾圧に加担してきた。王立軍は2008年に重慶市に着任するまでは遼寧省鉄法市、鉄嶺市、錦州市において公安局の幹部だった。遼寧省は中国でも法輪功に対する迫害が特に激しかった地域の1つであり、特に法輪功学習者に対する臓器狩りの事例の大部分は、二人(薄煕来と王立軍)の統治下で発生した。それだけでなく、王は生きた人間から臓器を直接摘出するという、許されざる罪を犯した可能性が高い。

 2012年2月16日、「法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)」は「錦州市公安局現場心理研究センターが法輪功学習者の生体臓器摘出に関与した疑惑」に関する最新報告書を発表した。同センターの主任は王立軍だった。2003年5月から2008年6月まで、王は遼寧省錦州市で公安局長、党書記、錦州市副市長を歴任した。同センターはまさに、錦州市公安局に設置された。同センターの所在地は遼寧省錦州市、古塔公園南門の向かい側に位置する。

 2004年10月21日、中国CCTVは「錦州市公安局現場心理研究センター」を中国の警察で唯一の現場心理課題研究センターと紹介した。薄が商務部長だった時、中国商務部の公式ウェブサイトでは「錦州市公安局現場心理研究センターは中国刑事警察大学、北京理工大学、東北財経大学、中国医科大学など10余りの大学の技術的支援のもと、現場心理研究と現場技術事業に注力している」と紹介されていた。しかし、ここで述べられた現場技術研究とは、いったい何を指しているのかについては、明確に言及されなかった。

 
錦州市公安局「現場心理研究センター」は、法輪功学習者から生体臓器摘出を行った疑惑を持たれている。 写真は同センター主任・王立軍(写真右側)が現場で傷のない解剖研究を説明する姿。(写真提供=CIPFG)

2006年9月17日、北京にある共産主義青年団中央直属の「中国光華科学技術基金会」は、王立軍の現場心理研究センターに「光華創新特別貢献賞」と賞金200万元を授与した。この賞を受けることになった成果の一つは、薬品注射後の臓器移植に関する研究であった。臓器移植は高度な外科手術であるが、王は医学や薬学を専攻したことがない。それでは、彼はどのような形で臓器移植研究に参加したのだろうか?

 王の授賞式での受賞所感からその全貌が伺える。「私に感動を与えたのは、晉陽秘書長をはじめとする中国光華科学技術基金会の職員が何度も遼寧省に来て、苦労を惜しまれなかったことです…。また、夜中に我々の研究現場に来られて『臓器移植』という公益事業を見学されたのです。ご存知の通り、我々の従事する現場、我々の科学技術の成果は、何千もの現場を集約した結晶であり、多くの人の努力の賜物です…。一人の人間が死刑場へ向かい、数分の間に、その生命が他の何人かの体で生命を繋げる時、全く感動を誘うことになります。これは偉大な事業です」

 ここで王が自ら明確に話したように、同センターは臓器の提供場所であるということだ。要するに、王の事業とは心臓、肝臓などの臓器を、人間の体から摘出することであり、これが彼の科学研究分野である。王が2003年に錦州市に着任してから、2006年の受賞までの期間はせいぜい2年余りだ。彼は無意識のうちに「私たちの科学技術の成果は、何千もの現場を集約した結晶」だと話した。換言すれば2年間で彼らは何千個もの臓器を摘出したということだ。彼はまた、彼が摘出した臓器は全て死刑場へ向かう人の臓器、すなわち死刑囚の臓器だと述べた。

 直接臓器を摘出した王立軍

 遼沈晩報は「現場目撃『人を食らう悪魔』が静かに死刑注射を受け入れる」と報道したが、図らずもその報道の中に、生体臓器摘出が行われた場所を露見した。以下はその報道の一部である。

 「2005年6月9日明け方5時、錦州市に特派された記者が『研究センター』を訪れた。今回の研究活動現場は、錦州市経済技術開発区崔家屯だ」

 また他の報道では、囚人が自発的に死体を寄付したことが明らかにされた。「彼(囚人)の息子が幼いため、研究センターで関連部署を通じて2万元の寄付金を得た。これは死体寄付補償基準の中で、最高金額に属する」

 しかし、アムネスティ・インターナショナルの記録によれば、2000年から2005年の間に中国で執行された死刑の件数は、年平均1616人。人体には免疫機能があるため、外部から臓器が人体に入った後、受け入れ側の型と適合していなければ拒絶反応が現れる。 また「プロトロンビン時間」が24時間を越えてはならないなど時間的制約もある。たとえ免疫抑制剤を使用して移植生着率を高めたとしても、実際に長期的に利用可能な臓器は30%にしかならない。

 一方、中国臓器移植サイトが提供した統計に従えば、2003年に中国で「死後に臓器が提供」された件数は0件で、長年の努力を経て2006年に、わずか22人が臓器を提供した。さらに、中国全体で死刑囚の数は年間千人余りであるのに対し、遼寧省の小さな都市、錦州市だけで数千個もの臓器を提供できる死刑囚がいたのだろうか?

 法輪功学習者による生体臓器摘出の目撃談

 2006年3月9日、本誌は「瀋陽強制収容所が死体焼却炉を設置、法輪功学習者の臓器を摘出して販売」という報道を掲載した。中国共産党は法輪功への弾圧停止を陳情した百万人以上の法輪功学習者を逮捕し、全国各地の36ヵ所の収容所と労働教養所に収監し、そこを生体臓器バンクとしている。法輪功学習者は他の収監者とは違い、血液検査など臓器摘出に備えた特別な身体検査を受けさせられている。中共は蓄積したデータを基に、臓器移植が必要な患者、特に高い治療費を出すことのできる外国人患者から依頼があった時、データに適合した法輪功学習者を捜し出して臓器を摘出する。

 臓器摘出に加担した医療スタッフと関係者たちの証言では、臓器移植の成功率を高めるため、臓器摘出の際に十分な麻酔剤などを使わず、生きた状態で開腹し臓器を摘出するのだという。

 2009年「法輪功迫害追跡調査国際組織」は、現場で法輪功学習者の生体臓器摘出を直接目撃した証人の証言を発表した。目撃者は王立軍配下の警官で、王は彼らに法輪功に対して「必ず全て抹殺しろ」との命令を下したという。

 この警官の証言では、2002年4月9日、瀋陽軍区統合病院15階のある手術室で、彼は2人の軍医官が30代の法輪功学習者(中学校の女性教師)に、麻酔薬も使用せず生きた状態で臓器を摘出して死なせたのを目撃した。

 その警官は以下のように記憶していた。 以下は警官の録音収録の抜粋。

 「メスを当てるやいなや、血が吹き出した…。その時、私たちは各自、拳銃を持ち歩哨として側に立っていた。その時すでに胸が開かれたが、その女性は大きく悲鳴をあげながら、『法輪大法好(法輪大法は素晴らしい)』と叫んだ。すると、医師は手術を中断して私を見つめた。また、私たちの上司を見つめた。上司が首を縦に振ると、彼は引き続き血管を切り出した。先に心臓を摘出し、次に腎臓を持ち出した。心臓の血管を切り出すと、彼女はしばらくけいれんを起こした。その時の声を聞かせようと思っても、真似することさえできない。引き裂かれるようだった。それから…ああ…。彼女はずっと両目を大きく見開いて口を大きく開けていた…。私はもう言いたくない!」

 2006年、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と、カナダ外務省前アジア大洋州局長デービッド・キルガー氏は、調査団を立ち上げてこの件に関する調査を行なった。同調査団は3回にわたり調査報告書を発表し、全世界を驚かせた。『血まみれの臓器狩り』は報告書第3版に基づいて出版された中国語書籍だ。この本に収録された52種類の証拠は、中共が法輪功学習者から、不法に生体臓器摘出を行った状況を具体的な証拠とともに実証している。一例を挙げると、彼らが臓器移植を必要とする患者という身分で中国の病院に問い合わせを行なった結果、約15%の病院が「現地の医師は現在、あるいは過去に健康な法輪功学習者の臓器を使っている」と証言した。著者はこれに対して「地球上で類を見ない悪らつな事件」と指摘した。2010年、マタス氏はノーベル平和賞候補にノミネートされた。

 法輪功は仏法修煉

 法輪功は仏家の修煉功法で、1992年5月13日に李洪志氏が中国長春市で初めて世に伝えた。 法輪功は「真善忍」に基づき、良い人になるよう教えており、道徳と精神文明の昇華を強調している。当時、法輪功は卓越した健康増進効果で知られ、中国全域に急速に広がった。1998年末、中国公安局は中国だけで7千万人以上が法輪功を修煉していると集計した。

 しかし、根本的に無神論に拠って立つ中国共産党と公安局の内部では、法輪功が伝えられたその日から、羅幹のように法輪功弾圧を利用して自らの昇進を果たそうとする者がいた。彼らは口実をつけて法輪功を抑えようとし、天津市で法輪功学習者を無断に逮捕した。1999年4月25日、1万人あまりの法輪功学習者が中南海で平和的な請願を行った。当時、法輪功学習者らは政府に対して、憲法を尊重して法輪功学習者に合法的な修煉環境を保障し、心を磨いて良い人になれる権利を守るよう訴えた。当時、協議を行った朱鎔基元首相は、法輪功学習者らの要求を積極的に受け入れると約束した。

 しかし、当時総書記だった江沢民は、法輪功を修煉する人の数が中国共産党員数を超えたことを理由に「共産党から群衆を争奪した反党行為」と規定し、政府調査による、法輪功は国家利益に反せず安全だという報告を無視して弾圧を決定した。

 江沢民は文化大革命を模倣し、すべての国家機構と言論機関を動員して法輪功を強力に弾圧し、1999年6月10日には政法委員会直属の「610弁公室」を開設して法輪功弾圧を専門に担当させた。

 迫害の初期、公安局、検察、司法関係の公務員と警官は、弾圧に積極的ではなかった。しかし、江沢民は「法輪功学習者の名誉を失墜させ、経済を崩壊させ、肉体を消滅させる」という具体的な綱領を作成し、弾圧および拷問の過程で学習者を死亡させても自殺とみなすという「免罪符」を与えた。言論のねつ造と世論操作の中、国家権力を総動員した前代未聞の弾圧は、次第に残酷な様相を呈するようになっていった。

 死体工場を庇護した薄煕来

 1999年、薄煕来が大連市の市長と党書記を担当していた時、ある外資系企業の設立を許可した。それは「ハーゲンス生物プラスティネーション大連有限公司」であった。この会社の社長であるハーゲンス氏は法律の目をかいくぐって、世界各地でいわゆる「人体の不思議展」を開催した。展示された人体が全て中国人の死体だったため、多くの中国人が屈辱を感じ、各国から反発の声が上がった。

 死体の出処に関して、当社の説明には多くの矛盾が指摘されている。ある時は「中国の大連医科大学から提供された無縁故死体を収集した」と言い、ある時は「展示された死体は全て自発的な寄贈によるもの」と述べた。また、ある人は大連市でなく南京市から持ってきたと語った。中国の法律では、死体売買は厳格に禁止されているが、薄煕来の庇護により、このような「死体加工工場」事業は繁盛した。

 2003年11月、『瞭望東方周刊』が中国死体工場に関する詳細な報道を行い、「国務院指導者はこの問題を重視し、国家質検総局が大連に調査団を送り、資本の誘致、生産品の輸出入状況を調査し、全面的に遺体関連物資の輸出入を規制するようにした」と報道した。しかしその後、調査の進展はなかった。このことから、ハーゲンス氏の背後には、薄やその他の指導部による保護があったことを察することができる。

 今回、薄の失脚と共に、本誌読者から「米国政府と国際社会に、大連死体加工工場の出所を独立的に調査してほしい」という声が上がっている。

 ハーゲンス氏の有名な展示品の中には、若い中国人の母親と彼女の8カ月の胎児の死体がある。この標本を見れば誰もが驚くだろう。この世界のどの家族が、自らの意思で自分の妻とまだ生まれていない胎児の死体を自発的に提供するのだろうか? 彼女らは殺害されたのではないだろうか? 誰がこのような恐ろしい悪行を犯したのだろうか? 

 
若い母親と8カ月の胎児の死体で作られたハーゲンス氏の展示品. (Getty Images)

生きた人間を強制的に火葬


 法輪功学習者からの生体臓器摘出の他にも、王立軍は数多くの法輪功学習者に対する弾圧に関わった。王は錦州市周辺だけでも、少なくとも500人の法輪功学習者を不法に逮捕し、監禁した。このうち、71人が弾圧により死亡し、30人余りが身体に障害を負った。2009年だけでも、王によって重慶市の6人の法輪功学習者が拷問により死亡した。

 鉄道建築のシニアエンジニアだった46才の湯毅さんや、峨眉鉄合金工場動力所の前所長で、楽山市政協委員でもある劉光弟さんは、法輪功を修煉しているという理由で不法に逮捕され、労働教養所で拷問の末、死亡した。

 江錫清さんは、重慶江津市地税局を引退した元公務員。2009年1月28日、江さんは重慶西山坪労働教養所で死亡した。労働教養所が江錫清さんの死亡を発表して6時間後、家族が江さんの遺体を確認すると、顔、胸、腹、足などがまだ温かかった。家族は「まだ死んでいません。生きています」と叫んだ。医師は心電図で確認した結果、生存の事実を認めた。家族が江錫清さんを蘇生させるために人工呼吸をしようとすると、すぐに現場にいた労働教養所の20人余りの警官が無理やり家族を連れ出し、応急措置を阻止した。さらに警官らは、生きていた江錫清さんを強制的に火葬した。後日、江さんの遺族が弁護士を立てて労働教養所を提訴しようとしたが、逆に弁護士は派出所に連行され、5時間以上も手錠をかけられたまま殴打された。

 
重慶市の法輪功学習者・江錫清さん(前列中央)と家族の写真(写真提供=明慧ネット)

憲法の上に君臨する政法委員会


 王立軍と薄煕来の罪状は続々と暴かれているが、依然として彼らが処罰を受けていない理由は、中国が共産党による独裁であるためだ。また、直接的な原因を挙げるとするなら、王立軍が政法委員会(以下政法委)所属であるためだ。王は重慶市に赴任して3カ月後、重慶市政法委員に抜擢された。彼は政法委書記ではなかったが、マフィア取り締まりの過程で専門担当チームを設ける特権を与えられた。彼は公安、検察、裁判所を全て支配することができた。これはすなわち、王をはじめとする政法委所属幹部が、司法体制と公権力の上に君臨していたということである。

 2009年中国のネットユーザーらは、中国国内で最も解散すべき政府機関として、第一に政法委を挙げた。法輪功弾圧を主導した江沢民は執権中、政法委の地位を強化した。政法委の浮上と共に、法輪功弾圧の規模も拡大していった。

 ある中国のネットユーザーは、「昔の盗賊は深い山中にいたが、今の盗賊は公安にいる」と風刺した。各地の公安による違法行為は、統制と統計が不可能な状況だ。最近、中国で頻発している大規模集団抗議事件の原因も、公安の不当な処理や対応と関連している。2004年の公安部統計では中国各地で7分に1回、大規模集団抗議事件が発生しているという。ほとんどの評論家が、現在のように中国民衆の不満が激しさを増している原因は、全て政法委の「功労」だと話すほどだ。

 各地の政法委は中国闇社会の黒幕としても挙げられる。王立軍が犯した罪は、その代表的な事例だ。2009年夏、_deng_玉嬌事件(※1)を通して、中共幹部らの乱れた私生活が公になったが、事件が起きた湖北省巴東県の政法委書記・楊立勇は当時、事件を揉み消そうと動いていた。政法委は中国国内でも問題のある組織として指摘されている。

 専門家らは、胡錦濤と温家宝が政法委を掌握できず、江沢民の残存勢力が継続して腐敗と暴力を日夜行っていると指摘し、王立軍事件を通じて政法委の悪行が暴露されたため、習近平が執権後に政法委を廃止してこそ中国を変革することができると助言する者もいる。

注釈

※1 _deng_玉嬌事件:2009年5月、湖北省巴東県のカラオケボックスで働く21歳の_deng_玉嬌さんが、性的暴行を加えようとした現地の官僚を殺害した事件。同事件をきっかけに、共産党幹部の腐敗が世にさらされた。日ごろ現地政府に不満を抱く市民の共感を呼び、全国から、_deng_玉嬌さんの行為を正当防衛とする擁護の声が上がった。

(翻訳・王君宜)
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