臓器狩り

国際移植大会 中国医師団「臓器狩り」もみ消し図る

2016/08/24 23:35

 臓器移植という生命をつなぐ医療が話し合われる国際会議に、「人道犯罪者の参加」という不信感が残る内容だった。第26回国際移植学会(TTS)大会が香港で開催されたが、臓器の強制摘出問題で非難されている中国が参加した。さらに、前日にはTTS現議長と前議長が参加した、中国移植医療関係者向けの限定会議が行われた。中国の医師団は「臓器狩り」のもみ消しを図ったとみられている。

 TTS開催前 中国主体の限定会議 国際非難かわすためか

 19日から23日に開催されたTTSに、中国が参加することは、開催前から人権団体や医学界から非難の声が上がっていた。中国の臓器移植は、ドナーや臓器の出所が不明で、多くは「良心の囚人」とされる刑務所の収容者であるとされているためだ。

 限定会議は、中国政府機構の「中国臓器移植発展基金会」「中国人臓器配分や共用機構」が開催した。

 この限定会議の議長は、国際移植学会の前会長チャップマン氏(Jeremy Chapman)が務めた。国際移植学会会長のオコーネル氏(Philip O’Connell)や中国の元衛生部副部長の黃潔夫氏が開式の辞を述べた。

 会議のなかで、中国の医師たちは「中国共産党が臓器移植システムを改革した」と宣伝した。

 TTS会長と前会長、中国移植会と密接な関係か

 TTSの元会長チャップマン氏と現会長オコーネル氏については、最近になって、2人が過去数年間に渡り中国本土の臓器移植センターと密接な協力関係にあったことが明らかになった。

 オーストラリアSBSの報道によると、2人は、「中国の臓器は出所の大半が収容者」という時期に、医師団を中国へ連れて手術を行ったといわれている。

 国際的な会議にもかかわらず、限定会議の参加者の多くは中国人で、本土の標準語で交流し、スマートフォン等で記念撮影をしていた。

 また、参加者が大紀元に明かした話では、会議は「取材なし」とされたが、会場内には10人の記者がいて、ビデオカメラだけでも7、8台はあった。

 参加したメディアは中国官製メディアとみられる。会議終了まもなくして、中国共産党の代弁者である「文匯報(ぶんわいほう)」と「大公報(だいこうほう)」は、「中国の臓器移植が国際的に注目を浴びてういる」「臓器移植の技術は先進的」などと宣伝した。

 講演前に中国医師みな宣言「臓器は死刑囚のではない」

 参加者の話によると、19日以降の本会議では、中国医師が全員、講演を行う前に必ず次のような宣誓をしていたという。

 「報告書にあるすべての資料(臓器)は、死刑囚の臓器を含めない。世界保健機関の指示、そして臓器移植協会の倫理に関する声明に従う」。

 あらためて、収容者の臓器利用を否認していることをアピールした。いっぽうで、中国の移植臓器の詳しい出所について、中国側はいまだ明らかにしていない。

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