THE EPOCH TIMES

アングル:中国「爆飲み」に沸く豪州ワイン、風味にも影響か

2018年02月28日 19時00分

Tom Westbrook and Adam Jourdan

[ハンターバレー(豪州)/上海 15日 ロイター] - 中国広州出身の裕福なビジネスマン、Wang Zhe氏は、オーストラリアのあるワイナリーで飲んだ10年もののシャルドネをたいそう気に入り、もっと飲みたいと考えた。

そこで彼は、そのビンテージを丸ごと買い取りたいと申し出た。

Wang氏のために催されたディナーで振る舞われたラム肉と野菜のローストを楽しむ中で口にされたこの種のオファーこそ、昨年のオーストラリア産ワインの中国向け輸出を63%も増加させ、8億4800万豪ドル(約717億円)に押し上げた原因である。

前出のシャルドネ生産者コル・ピーターソン氏は、Wang氏のような買い手がオーストラリアのワイン産業に大きな影響を与えていると言う。

ディナーの席上、ハンターバレー地域にあるピーターソン氏のブドウ園で働く通訳者を介して、Wang氏は「このワインは素晴らしい」と話したという。

「さまざまな国のワインをたくさん飲んでみた上で、『オーストラリアのワインは非常に良い』と私は考えるようになった」とWang氏は語った。すでに仏ブルゴーニュとボルドー産が山ほどある同氏のコレクションに、シドニーから約250キロ北方に位置するハンターバレーのワインが加わった。

Wang氏とピーターソン氏の交流は、オーストラリアのワイン生産者がいかに中国との関係を深めているかを示すものだ。

確立された欧州の輸出業者が逆風に見舞われる一方、世界で最も急速に成長している中国ワイン市場はオーストラリアに貴重な成果をもたらしている。

政策の変更も追い風になった。両国の自由貿易協定が2015年12月に発効して以来、20%と高かった関税は約3%に引き下げられ、オーストラリア産ワインの中国向け輸出は2倍以上に増大した。

<売り上げ急成長>

中国向けのワイン輸出で圧倒的な首位に立つのはフランスで、中国の輸入ワイン販売市場で約40%のシェアを持つ。インターナショナル・ワイン・アンド・スピリット・リサーチとワイン・オーストラリアの数値によれば、ここ10年来、オーストラリアは2位の座に甘んじている。

しかし、フランス産ワインの売り上げは伸びが一定だが、オーストラリアのそれは急速に伸びている。

「上海や北京といった中国国内の主要都市では、オーストラリア、スペイン、チリなどからのワインがますます増えている。新しい産地やスタイルに対する消費者の態度が、これまでよりオープンになってきたからだ」と、ワインと蒸留酒の展示会を主催するビネクスポのギヨーム・デグリーズCEOは説明。

「その一方で、中小都市において、特に若年層の消費者を中心にこれら産地のワインに関心が集まっているのは、フランスよりも低価格な選択肢を提示しているからだ」とデグリーズ氏は付け加えた。

ここ10年、オーストラリアの対中輸出は、輸出量に比べて輸出額の方が約2倍も拡大している。最も伸びているのは、ペンフォールズが製造する「グランジ」などの最高級ワインで、同ワインメーカーを所有するトレジャリー・ワイン・エステーツ<TWE.AX>は過去最高益を計上している。

<巨額の投資>

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