アルコール中毒症に有効な漢方薬 葛根

2005年05月24日 09時40分
 【大紀元日本5月24日】5月17日付ボストンAP通信の報道によると、数十年前に、米国は土壌の侵食を防止するために、国外から葛根(kudzu)を導入した。最新の研究によると、葛根はアルコール中毒者の飲酒量を抑え、人体のアルコールに対する吸収を抑制する効果があることが分かった。

 研究者のスコット・ルーカス(Scott Lukas)氏は、募集に応募してきた志願者を研究対象として行った研究結果を今月発行の雑誌「アルコールの臨床実験研究」 (Alcoholism: Clinical and Experimental Research)に発表した。

 ルーカス氏の研究グループは、ハーバード大学付属McLean病院の実験室に実験部屋を設置し、内にテレビ、寝椅子及びビールの入った冷蔵庫を置き、14名の20歳すぎの男女の志願者を二つのグループに分けて、一つのグループに葛根製剤を飲ませ、もう一つのグループにプラシーボ(偽薬)を飲ませてから、実験部屋に“入居”させて、テレビを見ながら自由にビールを飲むことを許可した。実験は毎回90分間で全部で4回行った。

 研究結果では、事前に葛根製剤を飲ませた実験対象者は、毎回“入居”の時間内に平均1.8本のビールを飲んだだけだが、一方、プラシーボ(偽薬)を飲ませた実験対象者は、毎回“入居”の時間内に平均3.5本のビールを飲んだ。

 ルーカス氏は、「この違いを生じた原因はまだ分かっていないが、葛根が血液中のアルコール濃度を上昇させて早期に飲酒の効果を引き出すことができると推測している。つまり、少量のビールを飲むだけで、早く酔う感じを生じさせることが出来る。」と指摘した。

 “このように生じたアルコールの早期反応は、アルコール中毒患者に満足感を抱かせ、お酒に対する欲求を抑えた”とルーカスは指摘した。

 2003年に、デビッド(David Overstreet)氏や、ほかの科学者は、すでにネズミの実験で、葛根が実験動物のアルコール摂取量を抑えられることが分かっていた。

 “中国の伝統医学理論の中に、葛根がアルコール中毒の治療に効果があるという記載があったが、実験結果でこれを証明したことは、今回が始めてだ”とデビッド氏はルーカス氏の研究を高く評価した。
一方、ルーカス氏はこの研究結果について次のように指摘した:「葛根製剤はアルコール中毒者に根本的に断酒させるほどの効果はないが、飲酒量を減らせる可能性がある。更に患者自身の努力を加えれば、完全に断酒できる可能性がある。」

 ハーバード大学医学院病理学の姜教授(Wing Ming Keung)は、ルーカス氏の研究に非常に興味を示している。彼自身もずっと医療分野で葛根の応用研究をしている。

 姜教授は直接ルーカス氏グループの研究に参与していないが、彼はすでに独自に葛根の根部から抽出したある混合物を使って薬剤を作成し、アルコール中毒者の飲酒量を減らすための補助剤として実験研究を行っている。

(大紀元記者・秦飛 総合報道)
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