米国VOA:中国農民の不満、中共政権崩壊につながる可能性

2006年05月11日 10時50分
 【大紀元日本5月11日】土地収用などの問題で不満が高まる中国農民について、米国VOAはこのほど、そうした不満は、中国共産党(中共)政権の崩壊につながる可能性が高く、中共は最もこの現実問題を恐れていると報道した。米国の法律学者で、中国法律問題の研究者コーエン氏も、「多くの中国人は、法律で自らの権益を守ることに絶望し、政府に対する不満が蓄積されてきた、この現実は一連の不安定要素の根源である」と分析した。

 温家宝首相は3月に開かれた全国人民代表会議の閉会式で、法律改善への取り組みを強調し、官僚腐敗や、土地の強制収用、農民の貧困問題およびその他の不安定要素を挙げ、政府による問題解決が必要と述べたが、具体的な進展はない。

 また、中国各地ではほぼ毎日、地方政府が農地を強制売却し、農民の生存の源である土地が強奪される事件が報じられている。一方、炭鉱業においては、安全な採掘環境が確保されていないため、炭鉱労働者が操業中に死亡する事故もほぼ毎日発生しており、炭鉱主は地方官僚と癒着し、結果、安全基準を満たしていない炭鉱の操業が許可されているのが現状。中共政権は経済成長を追求するあまりに、深刻な工業汚染の問題を無視し続け、国民の生活環境が著しく破壊されている。

 コーエン氏は、「中国国民は、温家宝首相の忠告に従い、法律で合法権益を守ろうと試みたが、常に絶望的な結果を迎えてきた。この法律制度は国民の問題を解決してくれないからだ」と分析した。

 結果、不満を持つ農民らは、街頭抗議を敢行するが、地方政権は武力や脅迫などの手段で、情勢の沈静化を図ろうとしている。中共政権の幹部によると、各地で抗争事件が激増し、昨年一年間で8万7千件が発生した。

 コーエン氏はその現状について、「中国における法律の問題点は、司法は(農民の土地を略奪する)地方政権から独立していないことである。中共最高指導部も、独裁を維持するために、司法を独立させるつもりがない。一方、最高指導部は、地方政権に中央の命令を確実に執行させるために、悪戦苦闘している。実際には、最高指導部の影響力と地方政権に対する制御力が非常に限られている。地方政権こそ、独裁の重鎮地と化している。中共最高指導部は、国家安全や、党の制御権などの肝心な問題のコントロールを重要視している。農民の土地問題などに対する権力発揮は非常に限定されている」と見解を述べた。

 北京の法律専門家・李柏光氏、「中国の法律が人権保護の役割を果たすための改革は、長い歳月が必要だ。特に中共政権はこの改革を優先課題と見なしていないため、なおさらである」と語った。

 専門家らは、中国農村部の暴動は、これからも増加し続けるとの見方を示している。

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