江沢民派高官4人、司法機関送致 機関紙「いかなる人物も容赦しない」

2014年07月01日 16時07分
【大紀元日本7月1日】習近平政権は6月30日、中国軍の二番目の実力者、党中央軍事委員会の前副主席徐才厚(71)を汚職の罪で軍事法廷に送ることを発表した。徐は近年失脚した軍の最高位の幹部であり、同時に党籍を剥奪され、司法機関に送致された高官3人も江沢民派のメンバーであることから、今後の動向がますます注目される。

 昨年現職を退いた徐の容疑は、職務を利用して他人の昇進を助け、賄賂を受け取ったなどとされており、具体的な金額は開示されていない。

 香港の英字新聞サウスチャイナ・モーニング・ポストなどが、徐は今年3月に身柄を拘束され取り調べを受けていると報じていたが、これまでに中国政府の公式発表はなかった。

 今回の発表で、国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の元主任蒋潔敏、公安部次官を務めていた李東生、国有石油大手の中国石油天然ガス集団(CNPC)の元副社長王永春ら3人も党籍剥奪の処分となり、司法機関に送られた。全員の容疑は「巨額な収賄罪」。

 この4人は全員江沢民派の側近である。

 徐才厚は江沢民が軍に配置した後継者

 徐は、2005年3月に政権から退いた元最高指導者江沢民が軍に配置した後継者である。江は引退後も「退いたが休まない」と皮肉られ、胡錦濤・温家宝政権の主導権を制限できたのは、軍を牛耳った徐と、公安・司法などを掌握した中央政法委の元トップ周永康などの江の側近が「第二の権力体制」を構築したためである。世間が「胡・温両氏の命令は中南海(政府・党首脳部)から出ることもできない」と揶揄するほど江沢民派の勢力は強かった。

 李東生は周永康の側近

 マスコミ出身で国営中央電視台(CCTV)の副台長だった李は1999年から、当時の最高指導者江沢民が推し進めた法輪功弾圧に積極的に加担し、法輪功に罪を着せ、弾圧を正当化するためのプロパガンダを繰り広げた。その功績が江の目に止まり、2002年、李はメディアを主管する中央宣伝部の副部長に昇進した。2009年、江沢民派の重鎮、当時の中央政法委のトップ周は、実務経験のない畑違いの李を公安部副部長(次官)に抜擢し、法輪功弾圧を主動する610弁公室のトップの座につかせた。

 蒋潔敏と王永春は周永康の管財人

 2013年3月まで中国最大手の国有石油企業「中国石油天然ガス集団(CNPC)」の会長を務めた後、国有企業を監督する国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の主任に就任した蒋は昨年9月1日、同じく「中国石油天然ガス集団(CNPC)」の前副社長である王永春は昨年8月26日、その取り調べが発表された。二人とも、中国の石油・エネルギー業界を実質支配する周の右腕であり、この業界で莫大な富を築いた周一族の管財人といわれている。

 一部の内部情報によれば、蒋は「取り調べですべてを自白した」という。

 国営新華社通信が今回発表した786文字の通告には「いかなる人物でも、権力と職務のランクを問わず、党紀・法律に違反した以上は必ず厳しく取り締まる。断じて情状酌量の余地はない」と意味深長な表現があった。

 共産党機関紙の人民日報のブログは関連の社説を掲載、「いかなる高官でも汚職撲滅運動から運良く逃れることはできない」と同調した。

 中国問題専門家らは「習近平政権は繰り返し、江沢民や周永康を容赦しないとの警告メッセージを発している」と解説した。

 「周は軟禁されて取り調べを受けている」との国内外の報道が昨年末から続いており、習政権の次の出方が注目される。

(翻訳編集・叶子)
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