中国政治

分析:習氏は一石三鳥? 元江派閥の李鴻忠氏が天津市トップ就任 

2016/09/14 18:45
失脚した黄氏の代わりに、湖北省党委書記の天津市トップに
就任した李鴻忠氏(大紀元資料)

  中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は10日、天津市共産党委員会(以下党委)代理書記で同市トップの黄興国氏が「重大な紀律違反がある」として調査していると発表した。当局は13日、失脚した黄氏の代わりに、湖北省党委書記の李鴻忠氏が天津市トップに就任させたとの人事を発表した。

 直轄市である天津市は距離的に北京に近く、歴代の天津市党委書記が中央政治局委員に兼任するほど、政治的かつ経済的に重要な地位を持つ。天津市党委員会書記の人事は、習近平政権の「19大」(中国共産党第19次全国代表大会)中央政治局人事計画に関わるため、大きな意味を持っている。なぜ、江沢民派閥に近いとみられる李鴻忠氏を天津市トップに起用したのか。

 李鴻忠氏の人物像

 李氏の経歴は華々しい。広東省恵州市副市長、同市党委書記、広東省深圳市党委副書記、同市代理市長、市長、党委書記、湖北省副省長、同省省長、党委書記などを歴任した。李氏の昇進は江沢民元主席の抜てきによるものとみられる。

 李氏は、江沢民が主導した人道犯罪である法輪功弾圧に積極的に参与した。2015年8月、米国に本部を置く「法輪功への迫害を追査する国際機構」は李氏に対して、反人類罪などの容疑で調査を行うと発表した。

 李氏には、その悪名を知らしめた事件がある。2010年3月中国で開催された「両会」(全国人民代表会議と人民政治協商会議)期間中に、李氏は自分に対して取材をする女性記者の録音機器を奪い、李氏の部下がこの記者を殴った事件だ。李氏の対応に当時、国内外報道機関や中国国内にネットユーザーから批判が殺到した。しかし、この騒動のあと、李氏は失脚されるところか、逆に湖北省党委書記に就任された。

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