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NZ中国出身国会議員のスパイ疑惑 諜報活動に詳しい元中国外交官が分析

2017年09月17日 13時00分

 ニュージーランドの現職国会議員が中国のスパイ容疑で、同国情報機関の捜査を受けていると伝えられた。隣国のオーストラリアでも6月、2大政党が中国共産党とつながりをもつ富豪2人から約10年間にわたり、巨額の献金を受け取っていたことが明らかになった。南半球の2大先進国の内政で、中国共産党が暗躍している。

中国軍の教育機関で養成されたNZ国会議員

 渦中の人物となった楊健議員(55)は1978年、中国人民軍空軍工程学院英文科に入学。卒業後、母校での英語教師を経て1987年、人民軍直属の洛陽外国語学院の大学院に入学、修士号を取得。同校でも英文科の教員として勤務していた。1994年、オーストラリア政府の海外援助プログラムのAusAID奨学金でオーストラリア国立大へ留学、博士号を取得。留学を終え、オーストラリアやニュージーランドの大学で教鞭をとり、のちにニュージーランドに帰化した。その後、政界に転身し、2011年、国民党から立候補し国会議員に初選出、現在2期目。出国前は中国共産党員だった。

 今回の発端は、楊議員が中国軍の教育機関に通っていた経歴を隠蔽していたことだ。とくに、卒業した洛陽外国語学院は、中国軍唯一の外国語大で、外国の軍事情勢を偵察する任務を負う人材、いわゆるスパイの養成を行う。その前身は人民軍793外国語学院で、サイバー攻撃や、外国軍の通信を傍受し技術情報の取得を担当する総参謀部三部の管掌下にある。今年2月、中国軍隊戦略支援部隊信息工程大学外国語学院と改名した。

 疑惑を受けて楊議員は記者会見を開いた。中国軍の教育機関で教育を受けたが、自身は文民だったと主張し、軍との関係を否定した。

 しかし、中国の諜報活動に精通する、元シドニー駐在中国領事館の陳用林一等秘書官は、このたび大紀元の取材に答え、楊議員は「クロ」の可能性は高いと指摘する。

活発な中国企業誘致活動、高い資金力…疑惑が深まるばかり

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