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ちっとも世界から「孤立」してない北朝鮮 核保有国ネットワークで連携

2017年10月05日 10時38分

 北朝鮮の積極的な核開発プログラムを、アジア極東の一国の単独⾏動と⾒ることはできない。金正恩氏体制は、ロシア、イラン、シリア、パキスタンと核・化学兵器プログラムにおいて密に連携してきた。専門家によると、中国共産党政権は、関係国の「核拡散ネットワーク」を強化させ、援助してきたことが明らかになっている。

 「中国は物質的に支えている。3カ国が利する策だ」と、⽶国国際評価・戦略センターの上級研究員リチャード・フィッシャー⽒は語る。同氏によると、中国が核拡散のネットワークを作り出し、パキスタン、イラン、北朝鮮の技術を共有させてきた。

 中国の元国家主席・江沢⺠は、政治派閥を利⽤して、長らく金正日体制の北朝鮮との関係を維持してきた。しかし、現在の中朝関係は、「血の絆」と例えられた以前のそれとは程遠いようだ。習近平⽒は米トランプ大統領に対して、北朝鮮に対する厳しい制裁に反対しない姿勢を⽰している。

中国の生んだ北朝鮮、イラン、パキスタンの核拡散ネットワーク

平壌「建設ブーム」北朝鮮経済支える中国

 北朝鮮の核ミサイル開発は、この「核拡散ネットワーク」を通じて、欧州への脅威にもなっている。2010年2⽉24⽇に漏洩した⽶国国務省の外交文書によると、北朝鮮が2005年に弾道ミサイル19発をイランに送っていたことが明らかになった。イランに、⻄ヨーロッパの中⼼都市を攻撃する能⼒を与えることに繋がった。

 北朝鮮は2016年6⽉、軍事演習で初めて⽕星(ファソン)10型ミサイルを試射した。戦略・国際研究センターによると、ミサイルは射程距離3000キロを超えた。設計は旧ソ連のR-27潜⽔艦発射弾道ミサイル(SLBM)を元にしている。多くの専⾨家らは、最近イランが発射したミサイルと同じタイプ(BM-25)ではないかと推測した。

 イランがミサイルを発射した後、トランプ⼤統領は9⽉23⽇ツイッター上に「イランがイスラエルまで届く弾道ミサイルを試射した。彼らはまた北朝鮮と協⼒している。我々の合意はたいしたものじゃない︕」とイランの実験を批判した。

 フィッシャー⽒は、北朝鮮がパキスタン、イランとミサイル開発を協⼒してきたと述べる。「北朝鮮のような貧しい国が、このような洗練された広範な戦略兵器プログラムを持っているのは、とても奇妙ではないか」と、中国が資⾦源である可能性を改めて示唆した。

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2016年11月、北朝鮮国営メディアの朝鮮中央通信が公開した、北朝鮮軍の多連装ロケットシステム(MLRS)の一斉砲撃(STR/AFP/Getty Images)
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