IT時代青少年、コミュニケーション力低下

2006年06月17日 22時39分
 【大紀元日本6月17日】アメリカのカイザー・ファミリー基金(Kaiser Family Foundation)の最新研究レポートによると、全米では6歳以下の児童のうち約8割が毎日2時間ぐらいテレビ、テレビゲーム、パソコンに興じて過ごすという。AP通信社とUSA TODAYが伝えた。

 今回のこの研究レポートは、児童啓発発展専門家の意見と親が子供に行ってほしい事との間に大きな差があると指摘した。

 同基金が第一回目の研究レポートを発表した2003年から現在まで、スクリーンに夢中になっている児童の数に大きな変化はないという。

 小児科の専門家は、2歳以下の乳幼児はテレビあるいは他の電子媒体を見るべきでなく、また年齢が少し上の児童の場合、毎日のテレビ鑑賞を2時間以内に抑えることを提案している。同基金の調査では、26%の親が専門家の提案に従っている。

 メイヨー・クリニックのダニエル・ブロートン医師は、2歳以下の乳幼児は、脳の成長が最も顕著で、この時期にテレビなどが提供できない「妥協すること」などの能力を習うのは非常に重要だと述べた。また、テレビを観ることは乳幼児の注意力に影響を与えるという説もある。

 ブロートン医師は、2歳以上の子供に対してテレビ鑑賞をほんの少し許しながら、自転車に乗ったり、同年代の子供と遊んだり、あるいは家事を手伝ったりするなどの活動をさせて、バランスをとるべきだと主張する。

 現代の科学技術の発展によって、人間は言葉を話さなくてもコミュニケーションをとることができるようになった。しかし、一方で、青少年たちは言葉を使って自分たちの感情や考えを表現することが苦手になったようだ。人類が生まれつき持っていたコミュニケーション能力が少しずつ低下しているのだ。

 従来の電話に代わって、今では携帯メールやオンライン上のチャットルーム、メッセンジャーなどが若者の間で人気だ。口で話すよりも、手軽なコミュニケーション方法だからだ。おかげで、彼らの部屋はすっかり静かになった。

 企業の経営者やコミュニケーション専門家たちはこの現象に対して、非常に危機感を抱いている。青少年たちはパソコンなどの専門技術において、勤務先の上司より優れているかもしれないが、チームワークに欠かせないディスカッション能力があるかどうかが疑問なのだ。

 非営利組織「実現」(Achieve)が2005年に発表したレポートによると、企業経営者の34%が、高校卒業生の口頭コミュニケーション能力に不満を感じており、大学卒業生の34%と高校卒業生の46%も、就職後に自らのスピーチ力をより高める必要があると感じていると話したという。

 米調査機関ピュー・インターネット・アンド・アメリカン・ライフ・プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)が2005年に発表した報告書によると、毎日インターネットを使い、さらに携帯電話を持つ青少年のうち、53%がEメールなどを利用して友人と交流し、また61%がメッセンジャーを使って友人とチャットしているという。

 ノキア通信会社(Nokia)は、2004年、北米の携帯電話利用者のうち22%の人が常にEメールを利用していると発表した。2005年になると、この数字は36%に急増した。また、ベライゾン無線通信会社(Verizon Wireless)の報告書によると、2005年には全世界でEメール送受信の回数が5000億回に達し、2010年には2兆3,000億回に達するという。

(記者・陳俊村 訳)


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