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7月27日、谷垣財務相は、9月の自民党総裁選への立候補を正式に表明した。写真は、自民党本部で記者会見する同相(2006年 ロイター/Toshiyuki Aizawa)

谷垣財務相が総裁選出馬を正式表明、小泉後継争いスタート

 谷垣財務相は27日、自民党本部で記者会見し、9月の自民党総裁選への立候補を正式に表明した。2010年代半ばまでの早い時期に消費税率を少なくとも10%程度にする必要性や、靖国神社を参拝しないことを明言し、今後、大本命の安倍官房長官との政策論戦に臨む。ポスト小泉候補のうち正式出馬表明は谷垣氏が初めて。

 谷垣財務相は記者会見で、「絆(きずな)」をキーワードとして、1)近隣アジア外交の建て直し、2)地方の活性化、3)財政再建──の3点について、今後訴えていく考えだ。。

 財政再建について、歳出削減を進めることで「増税幅を小さくするための努力は当然だ」としながらも、それだけでは限界があるとし、消費税引き上げ論議に明確にしないと「国民の不安を払しょくできない」とした。そのうえで消費税を福祉目的税化し、2010年代半ばまでの早い時期に少なくとも10%程度にする必要性を強調した。

 一方、アジア外交の建て直しについては、中韓などと相互の理解、信頼を深めることで「アジア共通の利益を拡大する必要性を考えることが重要だ」とした。現在首脳どうしの会談が開かれていないことを「異常な関係だ」と小泉外交を暗に批判、その原因とされる靖国問題に関連し「参拝は控える」と明言した。また、地方の活性化に関しては、雇用の創設や地域コミュニティの再生、地域のインフラ整備などを挙げた。 

 まだ出馬を表明していない安倍官房長官との政策面での違いについて、今後「谷垣色を出していきたい」とし、支持率調査で大きく水を空けられていることについては「楽観できる数字ではない」とした。

 小泉首相は、谷垣財務相の出馬表明に関して「大枠として小泉改革の必要性を認識している」と述べた。また消費税引き上げに言及したことについては「経済の活性化と財政再建の両立をどうはかるか、歳出削減と消費税をどう組み合わせるか(これから)議論すればいい」とした。

 [ロイター7月27日=東京]

 (06/07/27 19:49)  





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