中国:食糧価格暴騰、動乱の導火線に

2006年12月16日 12時35分
 【大紀元日本12月16日】人民元高により、中国における消費者物価指数が顕著に上昇している。特に、食糧や油の価格が暴騰しており、都市住民の生活への圧力が顕著に高まっている。また、奇妙なことに、これにより、農民の収入が増加しているわけでは決してない。香港の評論の指摘によると、1年がもうすぐ終わろうとしている現在、一部地区において、競い買い、買いだめの動きが現れている。食糧価格の暴騰は、中国社会の動乱を導く危険性があるとメディアは指摘している。

 香港紙「東方日報」の評論の指摘によると、中国の食糧価格が上昇した原因は、複雑かつ錯綜している。第一が、国際市場における需要超過、価格上昇による牽引効果である。国連食糧農業機関(FAO)の最新報告によると、今年、主要食糧生産国が軒並み減産する一方、需要が大幅に増加し、これが、国際市場における食糧価格の高騰を招いている。その結果、小麦、とうもろこし、米などの価格がこの10年来で最高水準となっている。

 中国は、近年、食糧の輸出国から輸入国へと変化していることから、国内市場価格が国際市場の動きにしたがって上昇している。更に、国内の食糧生産量が下落を続ける一方で、需要が急増していることから、情勢は一層厳しいものとなっている。

 評論によると、中国の食糧需要上昇の背景に、当局が実施している「食糧のエネルギー化」戦略のしわ寄せがある。ガソリン価格の高騰やエネルギー供給不足のために、中国は近年、トウモロコシや小麦などの食糧を原料としてエタノール燃料を生産するプロジェクトを促進している。食糧から作り出したエタノールを一定の比率でガソリンと混合して使用することによって、ガソリン不足の問題を解決するという。利益を無限に追求する企業と、資本を吸収する目的の地方政府が連結して、「食糧のエネルギー化」プロジェクトが中国各地で行われているため、国家の食糧の安定に重大な影響を与えているという。

 評論によると、農村の都市化によって中国の耕地が年を追って減少しており、人口13億人の食料問題を解決する手段としての土地の機能は疲弊状態にある。しかるに、食糧の輸入は、補充としてのみ利用すべきであり、絶対に依存してはならない。したがって、「食糧のエネルギー化」を大挙推し進めれば、これにより壊滅的な結果がもたらされることになるという。

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