2015年有毒食品・薬品事件ワースト10 中国当局が発表

2016/02/10 18:03

 中国の食品安全問題は従来から関心の高いテーマであり、このほど中国公安部が2015年に起きた有害食品・薬品十大事件を発表した。中国メディアが報じた。

 1.危険小麦粉事件

 陝西省渭南市の製粉会社の多くが、小麦粉の収率を上げるために粉に過量の化学物質・過酸化ベンゾイルを添加して販売し、製品はすでに国内各地に流通していたことが発覚した。小麦粉の熟成期間を短縮させ、粉を漂白するなどの作用がある過酸化ベンゾイルについて、日本の法律では食品への基準値以内の添加は認められている。ただ含量が高くなると爆発する危険性があり、消防法では危険物に指定されている。

 昨年8月に中国当局が摘発した同小麦粉製品は340トン(約700万元、約1億2500万円相当)を上回り、工場からは過酸化ベンゾイル2.2トンが押収された。逮捕者は42人。

 2.違法ワクチン事件

 山東省荷沢市の病院に勤務する薬剤師とその親族が闇ルートなどから25種類あまりの人間用ワクチンを違法に大量入手し、24省市の病院に転売して5.7億元(約101億5000万円)相当の不当な利益を上げた。

 3.偽成長ホルモン剤事件

 蘇州市の犯罪グループが13年から、遺伝子組み換えヒト成長ホルモン製剤(RHGH)などの偽薬を製造販売していた。この事件で6000本以上の偽成長ホルモン製剤などが押収され、金額は4000万元(約7億1200万円)を上回り、16人が逮捕された。

 4.偽薬物依存症治療薬事件

 福州市の4人が14年から、ナルトレキソン持続性徐放剤などの薬物依存症治療薬の偽薬を生産。昨年9月に同グループが関与した1000万元(約1億7800円)相当の偽薬が摘発され、海南省、湖南省、湖北省、広東省、陝西省、新疆ウイグル自治区などの薬物依存更生施設が使っていたことも判明した。

 5.有毒野菜事件

 浙江省海寧の複数の農家が栽培するネギ、大根、キャベツなどの野菜3000トン余りに使用禁止の農薬や殺虫剤を大量に噴霧し、各地で販売した。この一件で9人が逮捕されている。

 6.有害ラード事件

 重慶市墊江地区の犯罪グループが屠殺場からリンパ腺を含む廃棄処分用の豚肉を大量に購入し、ラード加工工場に転売。製造された食用ラードは近隣の都市で高額で販売された。リンパ腺は食用すると人体に悪影響を及ぼすとされている。この事件で公安当局は容疑者43人を逮捕、闇工場7箇所を摘発した。

  7.病死した豚の加工販売事件

 山西省普城市の3つの犯罪組織が12年から、病死した豚を低価格で大量に仕入れ、加工販売を行った。事件発覚後、関係者257人が逮捕された。

 8.賞味期限切れ牛肉製品の再加工事件

 上海寧老大食品有限公司は14年から、賞味期限を過ぎ変質したビーフジャーキーなどの干し肉製品を包装しなおしたものや、賞味期限切れの牛肉で加工した製品を大型スーパーのチェーン店に広く流通させた。15年5月に押収された製品は10トン以上、1000万元(約1億7800円)相当。関係者21人が拘束された。

 9.偽薬事件

 12年3月から15年6月にかけて、湖北省の犯罪グループがプラビックス(抗血小板薬、血栓症の専門葯)や糖尿病治療薬インシュリン等の偽物を製造し、本物の薬品と混ぜ合わせて26省区市で販売した。不法所得はおよそ1億元(約17億8000万円)で、闇の製造拠点65箇所が摘発され、204人が逮捕された。

 10.偽薬のネット販売事件

 河北省承徳市の犯罪組織が、漢方薬「中華脳心通」や「風湿骨痛寧」などの薬の偽物を製造し、ネット等で広く販売した。15年1月に同グループから押収した偽薬は約65種類で、合計4万3000箱(900万元、約1億6000万円相当)に上った。容疑者37人が逮捕された。

 中国政府の研究機関が発表した最新情報によると、15年に新たにがんを発症した中国人は430万人に上り、がんで死亡した中国人は280万人。一日平均7500人ががんで死亡している。同発表はこうした有害食品が中国のがん患者が急増している原因の一つとしている。

(翻訳編集・桜井信一、叶子)

注目記事
^