国営メディアに「明朝滅亡の危機」掲載 共産党滅亡のシグナルか

2017年07月03日 14時45分

 中国国営メディアに非常に意味深な記事が掲載された。「明朝が滅亡の危機にさらされているというのに、兵士は無給、皇族高官は財布の紐を緩めない。朝廷の文武百官は、そろいもそろって無能を装い、ついに偉大なる明朝が滅亡を迎えた」といった内容だが、国営メディアがこの種の報道をすること自体、極めて異例のことだ。だがこれより前にも、当局の指導者層から幾度となく「腐敗による党の滅亡」の警告が発せられている。

 5月7日、人民日報海外ネット版の微信(ウィーチャット)のユーザー「侠客島」が「学習時報」に掲載されている一文を転載した。タイトルは「偉大なる明朝が滅亡の危機にある。しかし官僚たちは無能を装っている」。「学習時報」とは各級の党幹部や知識人を対象として国内外に公開発行されている全党で唯一の学習専門紙。

 「偉大なる明朝が滅亡の危機にある。しかし官僚たちは無能を装っている」

 文中には、明朝滅亡時の様子がこのように記されている。

 「1644年3月18日、李自成により北京は陥落し、明朝最後の皇帝、崇禎帝が自殺したことで、約280年続いた明朝は滅亡した。崇禎帝は最後まで国を守るために力を尽くした。皇帝としての誇りもかなぐり捨てて、都北京を守る兵士たちに給料を支給するため、皇族や高官らに寄付を懇願した。しかしそれは徒労に終わった。皇帝一族はみな金を出し渋り、大臣たちはみな無能を装い、のらりくらりとそれをかわしたからだという」

 文中ではその時の腐敗官僚の様子がこのように描かれている。

 「内閣首輔(大臣)魏藻徳の寄付金は500両。最も金持ちの宦官王之心は1万両を寄付した。実は皇帝は1人3万両以上を望んでいた。だが3万両も寄付したものは誰もいなかった。最高でも2万両で、大多数は数百から数十両でお茶を濁した。高官の多くはそんな大金は持っていないと不満を言ったり、生活が苦しいと泣き落としをしたり、逃げ隠れしたりした。あるものは(お金がないことを装うために)自宅の鍋釜を大通りに並べ、露天商を始めた。またあるものは、屋敷の入り口に「売り物件 至急」と書いた紙を貼った」皇族や高官たちが、寄付金の拠出を免れようとあらゆる手を講じ、大騒ぎしたことが見て取れる。

 その結果、集まった寄付金の総額は20万両だった。皇族や高官らが賄賂で私腹を肥やしていることは、皇帝も重々承知していた。そこで皇帝は彼らに対し、幾度となく国家民族の大義を諭したが、それでも高官たちは身銭を切ることを嫌がった。皇帝は尊い天子であったが、なすすべがなかった。

 崇禎帝は帝位を継いだ時から乱れきった王朝を建て直す必要に迫られていた。食べ物や衣類を倹約し、女官の数も足りないほどだった。宮中にあった金銀の食器や、本殿の銅の壺に至るまであらゆるものを手放し、兵士の給料に充てた。史料には、皇帝は宮中に蓄えられていた高麗ニンジンなどまで売り払ったと記されている。

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