土地収用の犠牲

「学校へ行きたい」訴えた子供3人、天安門広場で警察に拘束され行方不明

2016/11/04 19:25

 北京市の天安門広場で1日、子供たち3人が、陳情者の子であり北京市の戸籍がないため教育を受けられないのは不当との不遇を訴えていたところ、警察に拘束された。3人の子供たちは勉学への意欲がひと際強く、自主的に北京の政治中枢である中南海で陳情を続けていた。

 行方不明になっているのは、河南省出身で母親・胡大料さん(51歳)の3人の子供、李新輝くん(13歳)、李文壇ちゃん(11歳)と李文普くん(8歳)。家族は、強制土地収用の被害を陳情するため、12年前に上京して活動を続けていた。

 母親の胡さんによると、1日昼、天安門広場で3人の子供は「学校に行きたい」と書いたプラカードを掲げたところ、すぐに私服警察官に拘束されたという。1日に一度、子供たちが所持していた携帯電話がつながったものの、子供の声は聴けず、電話は切られてしまった。以後、連絡が取れず、行方がわからないという。「子供たちが今どこにいるのは非常に心配」と、胡さんは憔悴した表情で記者に話した。

陳情者の子、北京市戸籍のない子、学校にいけない

母親・胡大料さんと子どもたち(維権ネット)

 母親の胡さんと夫の李三虎さんは河南省の豊李鎮尹屯村出身で、約12年前に地元政府に強制的に土地収用され、抗議したところ地元政府の役人に暴行を受けた。2人とも身体障害が残り、労働能力を失った。

 子供たちは全部で6人。障害のある長女以外の5人の子供が、当局が定めた義務教育を受けられる年齢になっても、陳情者の子供で、また北京市の戸籍ではないとの理由で、当局は進学を認めていない。

勉学への熱い想い 訴える3人の子供 警察に拘束

 胡さんは、学校で勉強したいとの願いが強いこの3人の子供は10月23日から、天安門広場だけではなく、人民大会堂や中国共産党政権中枢の「中南海」付近で計6回、自主的に陳情活動を行った。そのたびに警察当局に拘束されたが、その間に子供たちとの連絡が取れて、またほとんどその十数時間後に解放されたという。

 2011年に胡さんの子供のために、数人の大学生が寄付金の募集活動を起こした。そのため、子供たちは一時、北京市内の私立学校で教育を受けたが、大学生が卒業した後、子供は学校にまた行けなくなったという。

 3人の子供を含めて、地方からの陳情者の子供の教育問題を解決するために、胡さんは以前、私製の学校づくりを試みたが、北京警察当局に強制的に撤去されたという。

(翻訳編集・張哲)

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