可能性の実現と困難

なぜ外国人留学生は日本で就職したがらないのか

2016/11/14 07:00

 今日、日本への外国人留学生の数は増加し続けている。一方、日本で就職を希望する留学生8割のうち、実際に就職できたのは3割未満にすぎない。彼らの中には、就職して数カ月でやめてしまうことも少なくない。日本にいる留学生の60%を占めるのは中国人。彼らを取材し、就活にまつわる本音を聞いた。

 もう残された時間は多くない

 すでに再就職した史さん(27歳)は、中国で四年制大学を卒業した後、来日。当時、日本語検定4級を取得していたが、語学学校に1年間通い、その後国立大学の修士課程に進んだ。しかし、日本の修士課程は2年間しかないため、一年生の秋から就活をしなければならなかった。彼女は日本の「就活」というシステムをまるで理解していなかった。

 「あのときは日本での生活に慣れるだけで精一杯だった」と史さんは当時を振り返る。「心のなかではいつも、もう時間がないと焦っていました」

 多くの留学生は、史さんと同じ境遇におり、特に本国で大学を卒業してから来日した留学生は、苦戦を強いられている。言語の習得と修士論文の作成や答弁に追われるなか、就活もこなさなければならない。

あの頃はなにも知らなかった

 「あの頃はなにも知らなかった」と語るのは留学生の陳さん。就活の経験を聞かれると、動揺を隠せなかった。

 中国での就活は、通常大学四年生から始まる。生徒たちは学校を休み、インターン採用試験を受ける。うまく行けば、そのまま内定をもらう。一方、日本では大学三年生の秋、あるいは修士一年生の秋からすでに就活が始まってしまう。説明会に参加し、ビジネススーツを着て面接に行かなければならない。

 来日したばかりの陳さんには、就活という概念がなかった。周りの修士課程の学生を見回すと、日本人より留学生の方が多かったため、就活という雰囲気でもなかった。就活を始めた修士二年生の夏にはすでに大企業の募集が終わってしまい、地方の中小企業に就職せざるを得なかった。

 陳さんは中小企業で営業の仕事についたものの、今まで学んだことを仕事に生かせず、また営業職は自分に向いていないと感じ辞職した。

 もっと若ければいいのだが

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