朝鮮半島

北朝鮮の相次ぐミサイル挑発 韓国新政権「対話の時期ではない」と政策転換か

2017年05月31日 13時47分

 北朝鮮は29日早朝、スカッド-Cと推定される弾道ミサイルを発射した。 文在寅(ムン・ジェイン)政府の発足後、4回目になるミサイル挑発となる。多種にわたる弾道ミサイルの能力を対外に示し、さらに国際社会の対北朝鮮政策の転換を迫る、北朝鮮指導部の意図との見方がある。これにより、北朝鮮との対話と経済協力を掲げる文政権の軍事的、外交的対応も難航する見通しだ。

連続するミサイル実験 北朝鮮の挑発の意図は?

 韓国の専門家らは、北朝鮮の挑発の意図を大きく3つに分けて分析する。

1.独自のロードマップによる軍事力の誇示

 北朝鮮は今年2月の準中距離ミサイル「北極星2号」から、今回発射した短距離ミサイル「スカッド-C」まで、様々な射程距離の弾道ミサイル発射試験を行った。現代化、多様化した弾道ミサイル能力を誇示し、地対空ミサイル(SAM)から大陸間弾道ミサイル(ICBM)に次ぐ中距離弾道ミサイル(IRBM)を生産・保有する「軍事科学技術強国」を強調するのが狙いとみられている。

 韓国内の専門家らは、北朝鮮の次のミサイル実験は、対艦弾道ミサイル(ASBM)だと予測する。実戦配置される場合には、有事の際に米海軍の軍艦と海上輸送運搬艦を狙うことが可能になる。さらに、相次ぐミサイル実験の最終目標を「核弾頭運搬体の開発」と指摘する。キム・ジュファン聯合ニュース記者は「北朝鮮は中国が核兵器とICBMを開発した過程を、そのまま模しているようだ」と分析した。

2.金正恩委員長の政治的結束力を強化するため

 北朝鮮の朝鮮中央通信は30日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が参観した中で、新たに開発した弾道ミサイルの試験発射を進めたと報じ、金委員長の「指導力」の下で各種戦略兵器を備えたと宣伝した。新兵器の露出により、政治的な内部結束力の強化を狙ったものとみられる。

30日に北朝鮮国営メディアが報じた、29日早朝のミサイル実験を朝鮮労働党委員長・金正恩氏(STR/AFP/Getty Images)
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