19大までの5年間 覆された江沢民の数々の政策

2017年10月19日 07時00分

中国共産党第18回全国代表大会(18大)以来、習近平氏は軍事、政治、教育、経済など各分野で江沢民政策を覆してきた。そのため、江派の利益集団からの反発も空前絶後のものとされる。19大まで過去5年間も繰り広げられた習、江両陣営の熾烈な戦いは、江派勢力の敗退で決着がついたとも読み取れる。

教育改革の始動 江政権の2プロジェクトに終止符

習近平当局は9月21日、「一流の大学と一流の学科の建設」(通称「双一流プログラム」)を打ち出した。同プログラムの始動は江沢民政権が推進した「211」「985」プロジェクトに終止符を打った。

「211プログラム」は、教育部が1995年に定めたもので、21世紀に向けて中国の100の大学に重点的に投資していくとしたもの。これら大学は「211工程重点大学」あるいは「211重点大学」と呼ばれ、それまでの「国家重点大学」という言葉に取って替わった。

「985プログラム」は1998年5月に定められたもので、中国の大学での研究活動の質を国際レベルに挙げるために、211工程の中で限られた重点大学に重点的に投資していくプログラムである。

しかし、この二つのプログラムは教育資源の不均衡をもたらし、社会問題となっている「入試のための教育」に拍車を掛けると批判された。

2016年7月22日、人民日報は「211」「985」は裸の王様だと批判し、人を育てるという教育本来の目的が置き去りにされ、有名大学への進学率を追求する道具と成り下がったと糾弾した。

2015年以来、王岐山氏は教育部でも反腐敗の嵐を起こし、指導側の幹部を次々と調査、免職させた。2016年6月30日、教育部部長の袁貴仁氏が職を解かれた。袁貴仁の解任には「211」「985」の廃除と関連するとの分析が出ている。

政経癒着にメス

9月25日に公表された「政商関係29条」では、習近平氏は民間企業との付き合い方について「親」「清」の二文字を提唱した。親とは民間企業の相談に親身になって乗ってあげること、清とはクリーンであること。さらに、「勤勉、節約」「享楽主義を慎み、贅沢風潮を警戒し、健康な生活情趣を保つ」となどの文言があり、目下のところ中国大陸の企業家及びその家族の奢侈(しゃし)な生活について否定的な態度を示している。

江沢民は在任中、腐敗を放任することよって、自身への向心力を図った。習近平氏の反腐敗運動が始まるまで、基本的に「富豪は権力者に依存、権力者は富豪を利用する」という構図だった。18大後に失脚した幹部たちの背後には、いずれも巨大な利益集団と深い繋がりを持っている。

昨年末から、習近平氏、王岐山氏は金融界で腐敗取り締まりをより一層強化し、大富豪が相次ぎ摘発された。中には、曾慶紅と関わる肖建華氏、太子党と江派とも関わる安邦董事長吳小暉氏、そして賈慶林家族と親しい黃如論氏などが調査を受けている。

同時期に、反腐敗核心人物の王岐山氏に関するスキャンダルは海外で出回り、習、江両陣営の激戦ぶりを物語っている。

一部のメディアは、7月26日~27日に開かれた「メモをしてはいけない」京西会議で、習氏が「代価を惜しまない」という指示を出したと伝えた。1.世論の批判の的となった上層部幹部を代価惜しまず守ってあげる。2.党内の異議者を代価惜しまず排除する。3.内部と外部の圧力に代価惜しまず対応する。4.19代前の全ての不安定要素を代価惜しまず鎮圧するとの内容とされる。

習近平氏は、これら4項目に異議を唱える者は、職務、政績、功績問わず「反革命罪」として懲罰すると強調し、その場の上層部幹部たちを凍り付かせたという。

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