THE EPOCH TIMES

有名女優ファン・ビンビン氏に脱税疑惑、政府系メディアも叩く理由

2018年06月05日 16時39分

中国の元テレビキャスターが5月末、ソーシャルメディア上で、中国著名女優ファン・ビンビン氏が脱税していると告発した。これを受けて、中国国家税務総局は芸能人の脱税問題を調査すると表明し、政府系メディアもファンビンビン氏への批判を強めた。専門家は、ファン氏の脱税騒動を利用して当局は国内世論の天安門事件などへの注目をそらそうとしたとの見解を示した。

騒動のきっかけ

中国国営中央テレビ(CCTV)の元アナウンサーの崔永元氏は5月28日と29日の2日間連続で、中国版ツイッター「微博」を通じて、ファン・ビンビン氏について「陰陽契約」が存在するとし、「たったの4日間の撮影で出演料合計6000万元(約10億2000万円)を得た」と主張した。陰陽契約とは、芸能事務所は税務当局に提出用の契約書と、実際に所属タレントと交わす契約書を別々に作成する二重契約のことで、脱税の手口の一つだ。

渦中の女優・ファンビンビン氏は山東省出身で、デビュー後その美貌でたちまち人気スターとなり、数々の作品に出演した。2017年、「世界の果てまでイッテQ!」に出演し、日本でもその名が知られるようになった。

ファン氏はこのほど、国内最新映画『手機(携帯電話)2』のヒロインにキャスティングされた。同映画は2004年に上映された人気映画『手機』の続編。前編では、主人公である人気討論番組の司会者がある日、携帯電話を家に忘れ、慌てて取りに帰るその様子が妻に怪しまれ、やがて浮気がばれた。しまいには離婚され、うつ病に罹り、その後携帯の使用をやめたという内容だった。ファン氏が主人公の浮気相手役を演じた。

中国国内では、映画『手機』の主人公のモデルは崔永元氏とされている。同氏は2002年、うつ病が理由でCCTVの人気討論番組「実話実説」の司会者を降板した経緯があった。崔氏はこの映画で侮辱されたとして、たびたび、SNS上で同映画の監督の馮小剛氏らを非難した。

『手機2』は近日中に撮影が開始される予定。ファン・ビンビン氏は前作と同じ役を演じる。

共産党機関紙も批判

騒動を受け、国家税務総局は芸能界の脱税問題を調査するよう指示した。中国紙・法制日報(3日付)によると、ファン・ビンビン氏の個人事務所、「范氷氷工作室」がある江蘇省無錫市の税務当局はすでに捜査を始めたという。

この問題に国営メディアも「関心」を示し、連日のように取り上げた。国営中央テレビは3日、「違法行為があった場合、厳罰に処するべきだ」とファン氏に厳しい姿勢を示した。

共産党機関・人民日報は4日、国際的に有名でファンが多く人脈も広いファン・ビンビン氏に「特権はない」と手厳しく批判した。

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