THE EPOCH TIMES
ますます複雑化している

金委員長3回目の訪中 中国、対北影響力の健在ぶりを誇示

2018年06月20日 17時39分

北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は19日、訪中して中国の習近平国家主席と会談を行った。金委員長は今回の訪中で、習主席に12日の米朝首脳会談について説明を行った。

金委員長は3月、5月に続き、3回目の中国訪問となった。中国当局は、北朝鮮の「後ろ盾」として引き続き朝鮮半島の非核化に積極的に関与し、同国への影響力を維持していくと誇示したとみられる。

金委員長の再々訪中の意味

中国政府系メディアの報道によると、習近平国家主席は会談で、「中国の党と政府は、中朝の友好と協力を重視している。国際および地域の情勢がどう変化しても、中国の党と政府は、中朝関係を発展させる立場は変わらない」と述べた。

また、朝鮮半島の非核化問題に関して、「中国側は過去と同様に建設的な役割を果たしていく」とした。北朝鮮の核問題に関して、中国当局が今後も主導していく姿勢を示した。

一方、金委員長は、米朝首脳会談について、「(米朝)双方が、首脳会談で一致した合意の一歩ずつを履行すれば、朝鮮半島の非核化は新たな重要局面を迎える」と述べ、段階的な非核化を再び強調した。

過去3カ月の間に金委員長は3回も訪中した。一部の専門家は、中国当局が依然として背後で、北朝鮮を操り、米国、韓国などを翻弄(ほんろう)していると指摘する。

20日付の米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、米朝首脳会談で得られた結果は、中国の従来の要求に沿った内容だとの見方を示した。

中国は、これまで「北朝鮮が核実験を中止する代わりに、米韓両軍の共同軍事演習も中止すべきだ」と要求してきた。金委員長が今回訪中の前日に、米側は今年8月開催予定の米韓共同軍事演習を取りやめると発表した。

中国は、金正恩委員長の再々の訪中を通じて、北朝鮮の盟友かつ支援者として、当局が今なお東アジア勢力図の中心にいると強調する狙いだ。

中国系米国人作家のゴードン・チャン氏はTwitterで、「中国は、トランプ大統領に対して、北朝鮮が相変わらず北京の影響下にあると見せたいだろう」と書きこんだ。

「われわれ(米国)にとって、北朝鮮問題は実に存在しない。中国問題があるのみだ」と、チャン氏は指摘した。

中国側が異例に事前報道

トランプ米大統領が18日、2000億ドル相当の中国製品に対して10%の追加関税を課すと明らかにした。その直後、中国当局が金委員長の訪中について発表した。

これまで、中国当局は、金委員長の訪問活動が終了後に、北朝鮮指導者の訪中を公表してきた。今回、事前に報道したことは異例だ。

中国外交部(外務省)の耿爽報道官は19日の記者会見で、金委員長の訪中を事前に公表した理由について明言を避けた。「それなりの理由があるだろう。情報公開の時期について、われわれは、訪問活動の具体的な状況に基づいて、具体的な段取りを行う」と言うにとどまった。

中国と北朝鮮の打算

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