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【中国のことわざ】人言可畏

【人言可畏 Rén yán kě wèi 】人の言葉は無視できない。人のうわさは恐ろしいもの。

 戦国時代、魏国将軍・楽羊子が部下を率い、中山国を攻撃した。その時、楽の子息は丁度中山国に居たので、中山国君主が楽の子息を煮殺して、その肉汁を楽羊子に届けた。楽羊子は中山国に勝つ為に、苦痛を堪えて飲んだ。魏国君主文侯が後にそのことを知り、「楽羊子は私の為に、実の子の肉汁も飲んだって、これはなんと忠実だろう!」と堵師に褒め称えた。しかし、堵師が「自分の出世の為に、実の子も食えるのならば、他に敢えて食えないものがまだあるのだろうか?」と言った。それ故、魏文侯は疑心を生じ、楽羊子の労をねぎらい、賞賛したけれども、その後、楽羊子のことに対して、ずっと警戒心を持つようになっていた。

 今日、世相が日増しに悪化しており、人間の道徳水準が大幅に退廃するようになっている社会においては、人の言ったことをよく考えて、分析しなければならない。何故ならば、人には妬む心があり、真意を歪曲される可能性があるからである。

出典:『詩経・鄭風・将仲子』
(編集・縁修)

 (06/03/11 03:01)