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竹中氏退場で問われる安倍氏の経済政策、海外勢に懸念も
竹中総務相が小泉内閣の幕引きとともに参院議員を辞職する意向を表明し、東京市場にはさざ波が立った。短期的な影響は限定的との見方が多かったものの、ポスト小泉で最有力である安倍官房長官の掲げる経済政策のイメージが抽象的で、竹中氏なき安倍内閣では経済政策の方向性が不明確なまま、経済が失速するリスクがあるのではないかとの懸念も市場関係者の中から出始めている。
仮に組閣で派閥均衡人事を許せば、小泉改革の継承者というプラスイメージがはく落し、海外勢の動きをきっかけに中期的にトリプル安傾向になるリスクを指摘する見方も浮上している。
<竹中氏の議員辞職表明で、ミニ株売り/債券売り>
竹中総務相が小泉内閣の総辞職に合わせて26日に参院議員を辞職すると表明したことが15日正午前に伝わり、いったん東京市場は株売り/債券売りで反応した。
ある外資系証券の関係者は「小泉改革路線のエンジンは竹中氏であり、彼が議員を辞め政界から身を引くことは、この先の改革路線に陰を落とすとの見方が出て、海外の短期筋が株売りを仕掛けた」と話す。
また、円債市場でも「日銀と対決姿勢を示す竹中氏がいなくなることは金利が上がりやすい環境になり、かつ国債発行抑制にも貢献した竹中氏の退場は、円債売りとのイメージが広がって、午後の取引でいったん売りが先行した」(邦銀関係者)という。
ただ、どちらの動きも一過性だった。別の邦銀関係者は「竹中氏は最近、影響力が回復してきたと言われていたが、新政権では影響力が低下するとみられていた。ほぼ予想通りとの見方が広がって、株売り、債券売りともに反対売買が出て、大きな動きにならなかった」と説明する。
<安倍政権の経済政策、理論的指導者とスポークスマンは誰になるのか>
だが、ポスト小泉で樹立されるとみられる安倍政権の経済政策に背骨がなくなったのではないか、との指摘がエコノミストから出ている。第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏は、安倍官房長官が打ち出している経済政策を詳細にみると、サプライサイド政策の色彩が濃いが、「この政策のルーツをたどれば竹中氏の議論に行き着き、現在の安倍氏の経済政策の理論的な指導者は竹中氏と言える」と指摘する。
[ロイター15日=東京]
(06/09/16 02:05)
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