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10年後に既婚女性就業率を71%に引上げ=諮問会議専門調査会

 経済財政諮問会議の労働市場改革専門調査会(八代尚宏会長)は6日、10年後の2017年までに、既婚女性の就業率を現行から14%引き上げて71%にすることや、フルタイム労働者の年間実労働時間を1割短縮することなどの数値目標を盛り込んだ第1次報告を発表した。専門調査会は報告書を今夕の諮問会議に提言。諮問会議では、6月にとりまとめる予定の「骨太の方針」に反映させる方向で議論を行う。

 「働き方を変える、日本を変える」と題した報告書では、グローバル化の進展や、生産年齢人口の減少、労働力人口の高齢化など企業・働き手を取り巻く環境が大きく変化する中で、現在の労働市場では、「正規・非正規の壁」「性別の壁」「年齢の壁」など「働き手の前に6つの壁が立ちはだかっている」と指摘。

 こうした壁の存在は、労働生産性の低下や、労働参加率の抑制、労働需給のミスマッチ拡大など「マクロ経済的にも大きな問題を惹起しており、経済成長を制約するものとなっている」と位置づけている。

 その上で、めざすべき10年後の労働市場の姿として、「生涯を通じて多様な働き方が選択可能になる」「合理的根拠のない賃金差の解消」「多様な働き方に対して横断的に適用される共通原則の確立」「税制・社会保障制度が働き方に中立的になっている」ことなどをあげ、「年齢や性別にかかわらず、働きたい人が働けるような弾力的な労働市場をめざすとともに、特にワークライフバランスを実現する」ことを掲げている。

 実現にあたっては「就業率の向上と労働時間の短縮を合わせて取り組みを進めなければならない」とし、10年後の2017年までの数値目標を導入する。

 具体的には、就業率について、現在の就職希望者数などをもとに15─34歳までの既卒男性を93%(現行比4%引き上げ)・既卒未婚女性を88%(同3%引き上げ)、25─44歳の既婚女性を71%(同14%引き上げ)、60─64歳を66%(同13%引き上げ)、65─69歳を47%(同12%引き上げ)を目指す。

 最も引き上げ幅の大きい既婚女性への対応については、雇用機会の均等に関する企業の説明責任の強化や、テレワーク・在宅勤務などの拡充、多様な保育サービスの確保、出産・子育ての費用負担軽減、税制・社会保険制度の働き方に対する中立化が政策として必要と提言している。

 労働時間の短縮については、10年後に、1)完全週休二日制の100%実施、2)年次有給休暇の100%取得、3)残業時間の半減──により、「フルタイム労働者の年間実労働時間の1割短縮」を実現するとしている。

[東京 6日 ロイター]

 (07/04/07 14:11)  





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