仏環境相が辞意表明、環境政策の後退に不満 マクロン大統領に打撃

2018/08/28
更新: 2018/08/28

[パリ 28日 ロイター] – フランスのユロ環境相が28日、辞任した。地球温暖化対策や原子力政策が進展しないことに失望したとしている。環境問題への取り組みで後退が目立つマクロン大統領に大きな打撃となる。

ユロ氏は、ラジオのインタビュー中に辞意を表明。

「これ以上、自分に嘘をついたり、課題に取り組んでいるという幻想を作り出したくない」とし「政権を離れることを決意した」と述べた。

元テレビの司会者で環境活動家でもあるユロ氏は、マクロン政権発足時に入閣した閣僚。ユロ氏の存在は、オランド前大統領時代に温室効果ガス排出削減に向けた国際的な枠組み「パリ協定」を達成したことによる環境意識が高いというイメージ維持に寄与した。

しかし、マクロン大統領は、環境関連の選挙公約を後退させた。こうした政策変更に、ユロ氏は不満や失望を募らせたようだ。

ユロ氏は、事前にマクロン大統領に辞意を伝えていない、と語った。

フィリップ首相は、ユロ氏の辞任を受け、「政府の陣容」についてマクロン大統領と協議する予定と述べ、他の閣僚ポストの交代に含みをもたせた。

*内容を追加して再送します。

Reuters
関連特集: 国際