THE EPOCH TIMES

民衆の怒りが爆発、対応に追われる中国当局

2008年12月23日 11時37分
 【大紀元日本12月23日】世界的な金融危機からは中国も逃れられない。しかし、当局は自らの利益を守るだけで対策が遅れている。各業界は経営難の厳しい状況にあり、抗議活動やストライキは全国範囲で頻発している。先月重慶市でタクシー運転手のストライキがあり、参加した運転手は9000人に及んだ。それをきっかけに、教員のストも各地で相次いだ。一連の集団抗議に中国共産党(中共)政権は慌てて対策を立て、社会の規制とインタネットの封鎖に力を入れた。

 ワシントン・ポストの報道によると、人口3100万人の重慶市で起きたタクシー運転手のストライキで、全市の交通が二日間遮断された。当局は即時に解決策を出し、ガソリンの提供と職場環境の改善という条件を認めた。

 その後、甘粛省永登県から海南省三亜市まで、タクシー運転手、教師、工場の従業員、及び警備関係業者など各業界のストが後を絶たなかった。

 タクシー運転手・施国慶氏の話によると、物価の高騰は止まらなかった。一ヶ月300元(5000円程度)の収入では生活は厳しい。「一日働いて儲けはたったの数元(50~70円程度)しかない。どうやって生きていけというのか」と政府の不作為に怒りを隠さなかった。

 中共は労働者の覚醒を恐れている。長年にわたり、許可のない労働組合の取り締まりや労働者権益を守る活動家の逮捕に力を入れた。これもストの原因の一つとなった。

 注目される都市部の抗議

 過去数十年来、抗議活動は農村部に集中している。貧しい農民が耕地を奪われ、生活が続けられない事例が多かった。しかし、最近、都市部の高学歴ホワイトカラー層も生活難のために抗議活動を起こした。

 重慶市タクシー運転手のストが成功したことをきっかけで、全国各地のストが相次いだ。収入が激減、物価の高騰、生活のバランスが完全に崩れている都市部の労働者が抗議の道に踏み切った。

 12月2日、警察関係の従業員100人が湖南省耒陽県の共産党事務所を三時間占拠し、手当てを要求した。結果的に、政府側が給料を上げることで合意したという。

 近くの隆回県で教師のストも発生した。参加人数は1000人に及んだ。残業手当の不払いが主な理由だった。県政府は過去十年間に教育経費4億元(65億円)を濫用した。そのほか、内陸の陝西省、東北の遼寧省も教師のストが発生した。教師達は公務員と同レベルの給与を要求した。

 人権意識の覚醒

 44歳のタクシー運転手・陳円山氏は「政府は民衆の利益を守るべきだ、仕事をまともに保証できなければ、民衆に謝るべきだ」と語った。

 陳円山氏は国営企業の従業員だった。工場が倒産したが、大学に合格した子供の学費を稼ぐためタクシー運転手になった。しかし、政府が対策を出さないため、タクシーの収入も激減。そのため、陳さん及び仲間の160人は11月10日のストに参加した。

 影で調査を進める警察

 当局は表にタクシー運転手のストは率直な行動と認めるが、裏で調査がすすんでいる。重慶市のストが全国に波及した関係を調べているという。

 重慶市タクシー運転手によると、第二のストを計画中で、一回目の抗議で当局は年金と健康保険制度を作ると承諾したが、進展がないからだという。

 
(翻訳・侍傑)


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